骨なしの魚

またテレビで見たものだが、一見普通の「鯛」だか、実は中骨や小骨もないという「骨のない鯛」を紹介していた。

最初は、突然変異か遺伝子操作など人工的に作り出したもの、または骨だけ溶けて消滅するような手を加えたもの、いずれにしても不気味な印象があった。しかし実体は、鯛を開いて中骨を取り小骨まで抜いてから、口にしても害のないたんぱく質を接着剤として、もう一度くっつけたものだった。

魚の加工は、ベトナムに工場を作り、すべて手作業で行っているそうだ。現在は、一部の給食などで使われているらしく、今後は飲食店等でも採用して欲しいと、発案・販売している会社の人が話していた。

幼児や老人などには良いかもしれないが、一般家庭にまで普及するのが、本当に良い事なんだろうか。少なくとも調理をする際に骨から出るだし(うまみ)はないだろうし、骨だけ残しキレイに食べると誉められた子供の頃を思うと、ちょっと疑問が残った。