遊びに来ていた兄が、荷物を整理しながら「世界地図とか日本地図があるけど、置いていこうか?」と言った。当然、私の答えは「貰えるなら欲しい。」 地図のページを開いて、「はい。」と手渡されたが、それは飛行機の機内にある小冊子だった。
思わず「な〜んだ。」と答えてしまった。 本当は、読んでしまったからもういらない、ということなんだろう。ただ、帰り支度をしていると、私が寂しがるので、気を使ってくれたかもしれない。
地図で思い出したのだが、千里丘に引越しをしてきた時、早々に摂津市の地図を買った。市役所の場所さえ分からなかったし、挨拶に行った近所の方に場所を聞いたのだが、それがどのあたりになるのかも分からなかったのだ。折りたたみ式になっていたので、大きく広げて市役所の場所を探した。少し近所の人と話をするようになってからも、今日話したお店はどこだろうかとか、聞いた場所はどこにあるのだろうかと、度々地図を広げていた。
今でも、その地図を持っている。印が付けてあったり、折り目は破れているところもある。久しぶりに眺めてみると、書かれている建物がなくなり、マンションや戸建になった場所が随分とあり、千里丘在住歴も長くなったもんだと感じたりしている。