仏具屋

お使い物として、お線香とロウソクが箱に入ったセットの物が欲しかったので、岸部にある仏具屋さんへ行った。熨斗を書いて包む間、多少時間がかかるので、良かったら2階には二千五百万円の仏壇がありますから、見て行って下さいと言われた。

多分、初めて仏具屋さんへ行ったと思うし、めったに来るお店では無いとも思い、2階の仏壇も一通り見て来た。金ピカのもの、国産品と札のついたもの、何百万もするものが並んで、その一番奥に二千五百万円の仏壇が置いてあった。

1階の女性の店員さんは、見て行ってくださいと言ってくれたが、一回りしていると、男性の店員の方が上がって来た。勝手に触ったりしないように、様子を見に来たのだろうかと思った。「大きいですね。」「立派ですね。」と、一緒に買い物に行った、近所のおじいさんと2人で店員さんに話し掛けたら、「今、商談中なんですよ。新築の方です。」と返事が来た。

1階へ降りて、一緒に行ったおばあさんに「見て来たよ。今、商談中で売れるかもしれないんだって。」と話したら、「家一軒買えそうな値段だね。」と言っていた。

確かに中古なら、家・マンションでも買えそうな値段だ。美術品・宝石など高価なものには縁が無いので、二千五百万円の商品を見るのは初めてだと思う。売っていると言う事は、買う人がいるということなんだなぁと、しみじみ思った。