世界同時不況

日本が再びデフレになってしまうとか、アメリカでさえもデフレの警戒水準を超えたとか言われており、一貫して拡大を続けてきた世界経済が歴史上はじめて縮小に向かうのではないかと警告を発するアナリストやら調査機関やらがにわかに騒がしくなってきた。

アメリカ経済とのデカップリング(非連動)論とリカップリング(連動)論があるが、少し前まで中国をはじめとする新興勢力である BRICs が新しく経済を牽引するのでアメリカ経済がダメージを受けても世界への波及は少ないとされるデカップリング論が大勢を占めていた。

しかしそんなことはなく、結局は中国にせよアメリカ経済への依存度が大きいのでアメリカが不調になれば連動して経済が停滞するリカップリング論が正しかったということが証明された訳だから、今回の不況はサブプライムローン問題に端を発する金融危機が問題であり、証券化された金融商品が世界中に流通していたことが最大の引き金だとか言い訳せずに 「間違っていました」 と過去の総括、清算をしてからアナリストたちは今後のデフレじゃ何じゃと騒いでいただきたい。

そして、世界中を混乱させた金融機関と、その横暴を放置したアメリカ当局にも責任を取ってもらうのが筋であり、世界に支援や協力を求める前にブッシュ大統領以下、金融の責任者、関係会社のトップは頭を丸めてホワイトハウスの前で土下座すべきであるのに、「アメリカの混乱が続けば世界経済に大きなダメージを与える」 などという脅し文句ともとれる文言を並べ、「ゆえに協力せよ」 ユスリのような態度をとるとは何ごとか。

証券化という名のもとに、いつ回収不能になるか分からない劣悪な債権まで混ぜ込んでパッケージ化して販売するなどということは詐欺まがいの行為であり、リスクの分散などというテクニカルな話ではないだろう。

『きらら397』 と 『あきた小町』 と 『コシヒカリ』 のブレンド米に日本人があまり好まない 『タイ米』 をブレンドして 「ちょっと味が落ちるリスクがあります」 と、そして 「そのリスクをみんなでカバーするためにブレンド米として広く販売します」 というのなら少々は我慢できるが、そのブレンド米に 『タイ米』 ではなく少し前に世間を騒がせた 『事故米』 を入れて流通させていたのがアメリカの金融機関のやったことだ。

味が落ちるかもしれない程度ならリスク商品と言えるだろうが、食べて病気になるかもしれないものは回収対象であって、決して商品などと呼べるものではなく、それを販売していた金融機関は詐欺集団であり、見逃していたアメリカ政府や官僚はグルだとみなされても文句は言えまい。

まあ、儲け話に乗って腐った商品を買った世界中の金融機関もアホなのであって本当にプロなのかと首を傾げたくなるほど悲惨な有様であるが、まずはアメリカが謝罪して 「他国の皆さん、助けていただけませんでしょうか?」 というのが本筋で、それほど世界に与えた影響が大いのであり、日本のバブルのようにアホ丸出しで 「わーい!」 とはしゃいで勝手に 「ぱんっ!」 自爆したのと訳が違う。

なにはともあれ今となっては何もかもが手遅れであろうから、このまま世界経済が闇に包まれてしまうのは避けられないものと思われる。

想い出の居酒屋 其の漆

想い出の居酒屋 おしながき

そこは 20人も入れば満席となり、人を掻き分けなければトイレにも行けないという本当に狭くて小さい店だった。

当時、すでにバブル経済は崩壊していたものの人はまだ華やかなりし頃の余韻に浸っており、消費もひどくは落ち込んでおらず、毎週末のように訪れる店はいつも満員御礼状態で、ただでさえ狭くて息苦しい店内は絶え間なく焼かれる肉や魚の香りと煙、揚げ物の油とタバコの匂いと煙、我々を含めた酔っ払いが放出する酒臭い息で充満し、窒息しかねない状況だった。

それが証拠に数十分に一度は外に出て、新鮮な空気を吸いながら再び飲み食いするというのがその店では常識となっており、夏は休憩を兼ねて花火などを楽しむといった誠に風情のある遊びに興じていたものである。

それでも狭いながらもカウンターや小上がりで飲食できるのはまだマシなほうで、店の奥の奥にある通称 『座敷』 と呼ばれる場所ではもっと大変ことになった。

座敷とは名ばかりの物置を改造して作られたような空間に 10人近くも押し込められ、身動きすらとれない状態で手だけを動かして飲んだり食べたりしなければならず、誰かがトイレに行こうとしようものなら約半数の 5-6人は立ち上がって通路を確保しなければならないほどだ。

ある日、店に行くことを事前に電話で知らせておいたにも関わらず満員で入れなかったことがあり、店の外でブーブー文句を言っていたならば、ママが鍵を持って出てきたかと思うと店の入り口の横にあるドアを開けて 「入って入って」 と勧められ、何ごとかと不審に思いながらも中に入ると通された先は何と大将とママが暮らす部屋だった。

猫が飼われているその部屋に 5-6人が通され、所帯くささが溢れる部屋でコタツに入りながらテレビを観たり猫にちょっかいを出したりしながら、まるで自宅にでもいるような時間を過ごし、腹一杯になるまで食べて飲んだりしたが、料金だけはキッチリと正規の値段で請求された。

いつもいつも賑やかで、お客さんで一杯だったその店も、ごく稀に何かのタイミングで誰もおらず、我々の貸切り状態になることがあったのだが、そんな時はいつもと雰囲気が異なるので逆に落ち着かなかったりするもので、会話が途切れると店内の静けさが妙に際立って寂しくなるので適当に歌など歌って紛らわしていた。

酔ったからといってカラオケ以外で歌を歌うことなどないので何をどうしていいのか分からず、洋楽を適当な英語もどきで歌って笑いを誘ったりしていたがネタが続かなくなり、何だか意味不明ではあるが全員で日立グループのCMソングである 『この木なんの木』 を歌ってみたりしたが、「この~木なんの木、気になる木になる木ぃ~~~~~~・・・・・」 ・・・・・。 ・・・・・。 誰もメインを歌わなかった。

「全員でコーラスしてどうするっ!」「だれかメインを歌わんかいっ!」 という怒号が飛び交う中、グラスをひっくり返してテーブルを濡らす奴がいたり、トイレに行こうと立ち上がってよろける奴がいたりと酔っ払いたちの狂宴は深夜近くの閉店時間まで延々と続くのであった。

際限なく丸まってきてる件

やはり空気が美味しいからか、それとも水が合っているのが原因なのか・・・北海道に帰ってきてからというもの、食べ物が美味しいものだからついついバクバクと食べてしまい、太った自覚はあったのだが実際に計測してみると、以前のバランスボール生活での最終計測日と比較して 8kg も増加しているではないか!

慌ててチェックしてみたところ、BMI指数=23、肥満度=4%と、どちらも標準という結果で少し安心したが、このまま際限なくコロコロに丸まってしまえば心臓やらヒザやらに負担がかかったりして大変なことになってしまうのではないだろうかという一抹の不安が胸をよぎる。

そもそもどうして太りだしたのか、その原因を突き止めなければ体重のコントロールは非常に困難を極めるのではないかと思うに至り、あれこれ心当たりを一つずつ吟味することにしてみた。

まず最初に考えられるのは、入院していた 『お買い物日記』 担当者と行動を共にして 08/21 から 09/16 までの 26日間、毎朝の散歩もしなければ例の体操もせず、極度の運動不足になっていたことに加えて普段は多くを口にしない肉やら油物がたっぷり含まれたコンビニ弁当を主食としていたために、生活のリズムと栄養のバランスが崩壊してしまったことだ。

しかし、この一時的な要因は解消され、通常の生活に戻って二カ月が経過しようとしているので、今でも体重が増加傾向にあることの理由にはならない。

次に考えられるのが大阪で続けていたバランスボール生活を北海道への引越しを機に止めてしまったことだが、最終計測日のデータでは開始前から 1.7kg しか減っていないので、それほど大きな効果があったとも思えず、今ここで復活させたからといって体重が減少傾向に転じるなどという過度な期待は抱かないほうが賢明である。

そして次に考えられるのは冒頭にも書いたように、とにかく北海道の食べ物、食材が罪なくらい美味しいので、ついつい食べ過ぎてしまうという点だったが、引っ越してきてから 9カ月が経過しようとしている今となっては北海道食材にテンションが上がりまくることもなくなり、食べる量は大阪に住んでいた頃と大きな違いはないものと思われる。

最後に思い当たるのは以前の雑感でも触れているように 07/28 から禁煙していることだ。

禁煙すると 「食べ物が美味しく感じるので食べ過ぎてしまう」 とか、「喫煙の欲求をごまかすために何か食べ物を口に入れてしまう」 などの理由から 『禁煙太り』 すると言われるが、北海道に帰ってきたときから食べ物が美味しくて食べまくっていたので、それは自分に該当しない。

しかし、原因はそれだけではなく、ニコチンの抗肥満作用が禁煙によって解除されることと、身体がニコチンやタールを解毒する必要がなくなり、必然的に今までよりもエネルギーの消費が少なくなるので 60%くらいの人が太ってしまうものらしい。

つまりは禁煙をやめて再び喫煙すれば体重が減るものと推測され、これはちょっと魅力的ではないかと心が揺らがないでもないが、せっかく始めて今日まで 110日間も続けることができている禁煙なのだから体重の増加くらいで中止するのは愚かな行為であろうし、ましてや 『太りぎみ』 とか 『太りすぎ』 になっている訳でもないのだからここでの中止は愚の骨頂である。

そして、禁煙による体重の増加は一時的なものであり、時間の経過とともに自分の適性体重に落ち着いていくものらしいので、今が禁煙太りだとしても放っておけば元に戻るものらしい。

べつに太っていようが痩せていようが気にする性格ではないし、このまま際限なく丸まり続けて病気になったり心臓やヒザに負担がかかったりすることもないのだとすれば、禁煙に体が慣れて勝手に適正体重に戻るのを待つことにしようと思う。

時事ネタでも

たまには時事ネタでも。

小室プロデューサーがやらかしちゃった件

そこはかとない寂しさと、わびしさと、物悲しさを感じて溢れ出る涙を禁じえない。

彼が全盛期だった頃、80年代ユーロビートの焼き直しでしかないとか、単なる POP歌謡などと悪口を言っていたが、それが世に広く受け入れられると察知する感性とか嗅覚が優れており、メロディーを量産する才能にも恵まれていたのは確かだろうし、様々なシンガーやユニットを世に送り出したのだからプロデューサーとしても高い実力を持っていたのだろう。

事件の一報を聞いたときは周りの悪人に小室氏が踊らされていただけだろうと思っていたが、自ら積極的に加担していたと自供しているらしいので余計に虚しさを覚えてしまう。

さみ~し~さと♪ わび~し~さと♪ もの~がな~しさと~~♪ (music ©小室哲哉)

小学生(9歳)が父親の車を勝手に運転しちゃった件

とってもイケない子だけどある意味天才なのではないかと。

父親が運転するのを見てある程度のことを覚え、テレビゲームでその感覚を養い、実践してみたところ 3km も事故らずに走行したうえ、コンビニの駐車場にちゃんと停車できていたのだから中途半端なペーパードライバーよりマシな運転だったのではないだろうか。

前航空幕僚長が墜落しちゃった件

そりゃあどんな思想を持とうが個人の自由である。

ただし、それを発表できる立場にあるか否かくらいの判断はしていただきたかったと思うが、判断できないから発表しちゃって大問題になって事実上のクビになってしまったのであり、定年退職扱いになったとは言え事実上のクビに違いないのだから退職金返せってことになる。

「一言も反論できないなら北朝鮮と同じだ」 と言うのも論点がズレており、誰も考え方が間違っているとは言っておらず、「あんたの立場で言うことじゃないよ」 と諭しているだけなのであるから、素直に 「そうですね、考えは間違っているとは思いませんが、現職の、しかも航空幕僚長である間は発言を控えた方が良かったですね」 と言えば良いのである。

初雪が降っちゃった件

道内各所で初雪が観測され、いよいよ冬本番なんだな~と。

11月になると本格的に雪が降り、来年の春まで雪に埋もれる地方も多いが、この町は積雪が少なく割と暖かいので大阪から帰還して初めて越す冬でも割と過ごしやすいのではないかと期待している。

世界同時不況の不安から原油先物も下落基調にあり、灯油の価格も下がってきたので少しは暖かい冬を過ごせるのではないかと思うが、我が家はオール電化なので関係なかったりする。

占有率

北海道に帰ってきて少しの間はスーパーに買い物に行くだけで地元産の食材に目を奪われ、テンションも上がりまくってついつい余計なものまで買いそうになったり実際に買ってしまったりしていたが、最近は落ち着いて 『お買い物日記』 担当者の後ろを静かに歩けるようになった。

落ち着いてスーパーの棚を眺めてみると大阪のそれとはずいぶん差があることに気がつく。

まずはインスタントラーメンの棚だが大阪では日清食品が圧倒的な占有率を誇り、『一平ちゃん』 シリーズの明星食品、『赤いきつね』 や 『緑のたぬき』 を有するマルちゃんでお馴染みの東洋水産などは端の方でこっそり売られていた感があるが、こちらではカップ麺、袋麺とも東洋水産が 70%近い圧倒的なシェアを確保して棚に並べられている。

次に加工肉だが、これは何と言っても北海道ということで地元球団もある日本ハムが 80%くらいを占めているものと思われ、伊藤ハムとか丸大ハムの製品は人気があって需要のある一部のものしか取り扱われていない。

精肉に関しては大阪の売り場より圧倒的に牛肉のコーナーが狭く、豚肉、鶏肉に次ぐ三番目の広さしかないのは食文化の違いで、今は牛肉も多く消費されるようになったと思うが以前まではスキ焼も肉じゃがも豚肉、カレーも豚肉だったので牛肉の需要は多くなかった名残であろうし、北海道にはジンギスカンを代表とする羊肉の需要もあるので牛肉の棚はますます狭くなってしまうのである。

そして豚肉にしても鶏肉にしても、この町には養豚場やブロイラーの工場があるので国産どろか地元産の肉が多く売られており、産地偽装などの心配せずに口にすることができる。

魚は圧倒的に地元、そうではなくても北海道で水揚げされたもので溢れており、北海道では獲れないものは他府県産のものが並んでいたり、よほど季節はずれの魚介類は海外からの輸入品に頼っていたりするが、高級店に行かなくても産地偽装などしなくても北海道産の新鮮なものが安く売られている。

野菜も事情は同じで、一番多く売られているのは地元で採れた新鮮な物、次に北海道内の違う町で採れた物、そして北海道で採れない国内物の野菜があって、それでも足りないのは輸入物となっている。

大阪で暮らしていた頃はスーパーで開催される 『北海道フェア』 で少し高くても美味しい野菜や魚を買っていたが、今は毎日が北海道フェアであり、数分歩けば山のような食材が売っているので、テンションが上がらないほうがおかしいくらいであり、帰ってきた当初は冷静さを欠いていたのも我ながら理解できる。

これからも綺麗な空気と美味しい水、新鮮な食材に囲まれてコロコロと太っていくのだろう。