自分解体新書 - 10 -

自分解体新書 ~目次~

■ 頭皮

今のところ髪は一定の本数を保っており、頭皮が露出するほど薄毛にはなっていないが、もしそうなった場合は9:1分けにしたりバーコード頭にしたりせず、思い切って坊主頭にするかスキンヘッドにしてしまおうと考えている。

しかし、そこで問題になるのは頭に残る傷だ。

怪我をして前頭部を 7針、側頭部を 1針、後頭部を 3針縫っているのでキズたらけのズタズタ状態なのである。

ただでさえスキンヘッドにすると周りの人から怖がられる危険性をはらんでいるのに、それに輪をかけて傷だらけの頭皮となると危険性は増すばかりかも知れない。

確かにヤンチャ小僧だった頃に負ったキズもあるので仕方ないような気もしないでもないが、どうしたものかちょっと悩みどころだ。

■ 肌 -その 2-

敏感肌なのは相変わらずであり、それはずっと以前からのことである。

これから夏本番になるが、大阪で暮らした十数年間の夏は本当に辛かった。

いくらシャワーで洗い流そうと、浴室から出た途端に暑さが襲ってくるので一瞬にして汗まみれになってしまい、体のアチラコチラに痒みをを覚える。

それが続くとプツプツと発疹が現れ、寝ても覚めても痒みは治まってくれない。

梅雨の終わりから彼岸を過ぎて少し涼しくなるまで痒みとの戦いは続く。

就寝前には身体中にベビーパウダーを塗布し、全身真っ白になって床につくのが日課となるが、それでも夜中に暑さと痒さで目が覚めてしまう。

あの暑さと汗の量であれば、肌が弱かろうと強かろうと汗疹もできれば痒みも出るかもしれないが、とにかく辛かったことを本格的な夏が来る前に思い出したりしている。

■ のど -その 2-

タバコをやめてからはタンが絡まなくなった。

以前はかなり短い間隔で咳払いをしており、人からは機嫌が悪いのかと思われがちだったが、今はほとんどすることがなくなったように思う。

お買い物日記』 担当者の病気をきっかけに禁煙を始めて もうすぐ丸四年になるが、タンが絡まなくなったのは実に喜ばしいことで、人に不快な思いをさせないで済むのもありがたいことだ。

後に聞いた話だが、仕事中も無意識に咳払いをしていたようで、女性社員は怯えていたという。

私語をしていて笑ったりするタイミングと咳払いが重なると、私語を注意されているか、それが気に入らなくて咳払いをしていると受け止めていたらしい。

度が過ぎると問題ではあるが、たまの私語など気にもしないし、笑い声も職場が明るくなるので悪くはないと思っているので気に入らなくて咳払いをしたことなど一度もないはずだ。

それでも人に良くない印象を与えてしまうのであれば咳払いなど止めたほうが良いに決まっているが、無意識だったので注意のしようもなかった。

それが今、禁煙によって回数が大幅に減ったのは喜ばしいことだ。

ただし、今は一人で仕事をしているので周りを気遣う必要もなく、恩恵をうけられないのだが。

記憶 Memory-11

過去の記憶

過去の記憶をたどると様々なことを覚えており、むしろ数日前の食事内容とか数年前の旅の思い出よりも鮮明だったりするのはオッサン化が進んだ証しなのかも知れない。

小さい頃の記憶は確かにあるが、小中高と通学に関する明確な記憶が無いのはなぜなのか。

通学の道のり、景色も記憶に刻まれてはいるのだが、とくに登校時の記憶がほとんどと言っていいくらい残っていない。

三歳の時に住み始めた家は農業を営まれていた方から譲って頂いた土地に建てたので、周りは一面の畑と田んぼで他に家などなく、当然のことながら隣近所などというものもないので誰かと一緒に登校することもなく、行きはいつも一人だったはずだ。

毎朝どうやって学校までたどりついたのか、小学校から高校まで覚えていないというか、何も心に残っていないのである。

下校になれば、もちろん道草をして叱られた記憶もあれば、友達と笑い転げながら歩いた記憶、無意味に石を蹴り続け、先にやめるのが悔しくてムキになった記憶もある。

小学校の時はずっと仲良くしていたキミヒコと一緒に帰ることが多かったし、男子も女子もなく数人が入り乱れてワイワイ言いながら帰ることも多かった。

歩道の縁石の上をずっと歩いたり、冬は除雪で積まれた雪の上を歩いて帰ったりしたものだ。

中学生になれば真っ直ぐ家になど帰らず街なかをうろついたり喫茶店に寄ったりもしたし、友達の家に寄ったり、不良仲間と遊んだりしてから帰宅した。

途中までマサルと帰ることも多く、今となっては何を話していたのかも覚えていないが何だかんだと喋ったり大笑いしながら下校した記憶が残っている。

しかしながら登校時の記憶はどの学年を通じても明確ではない。

そして、その中でも特に不思議に思うのは雨の日の通学だ。

毎日の通学では雨の日もあるのが当然で、小学校の低学年であればカッパを着せられて通学したかもしれないが、高学年以上になれば傘をさしていはずなのに、その記憶が皆無なのである。

いったい何色の傘を持っていたのか、帰りにその傘を持って帰宅したのか。

そもそも学校のどこに傘を置く場所があったのか。

玄関に傘立てがあった記憶はないし、下駄箱はあってもロッカーなどはなく、教室にも傘を置いておくような設備があった覚えはない。

そして、自宅でも傘はどこに置かれていたのだろう。

もしかすると折りたたみ式の傘を使い、家でも学校でもカバンの中に入れっぱなしにしていたのだろうか。

そうでなければ突然の雨でびしょ濡れになって帰ることも多かったはずだが、全身が雨に濡れて帰宅した記憶など 1、2度しかない。

つまり、天候が急変しても対応できていたということであり、それが可能なのは常に傘を携帯していたからなのではないか。

推測から導き出される結論は折りたたみ式の傘が常にカバンに入っていたということになるが、例えそうだったとしても、いったいそれは何色でどんな柄の傘だったのだろう。

それに関して一切の記憶がないのが不思議でならない。

海外ドラマ

いつも海外ドラマを見ているが、そこでいつも疑問に思うのは役者さんの演技力がいかほどのものなのかという点だ。

見ているドラマはサスペンス系が多いのだが、つい 5分前まで善良な市民だった人が手のひらを返したように悪人へと変貌を遂げる。

今まで被害者であるかのように動揺し、さめざめと泣き、ひとりでなど生きて行けないようなタイプに見えた人が、もの凄く冷淡かつ残虐に人を殺害していたりする。

日本のドラマであれば、視線を合わせないとか目が泳いでいるとか言動が怪しいなど、どう考えても怪しかったりする登場人物がいるし、多くの場合はそれが犯人だったりするものだ。

ろくに英語が分からず、微妙なニュアンスなど分かるはずもないので言動の怪しさが伝わってこないのか、文化の違いから態度を見ても怪しさが分からないのか。

堂々とした態度で正面から目を見据え、視線をはずすことなくオーバーアクションで自分が犯人ではないと訴える姿からは犯人らしさが伝わってこない。

これは言語と文化の違いによるもので、アメリカ人や英語が堪能な人であればドラマを見ていて、こいつは怪しいなどと思うのだろうか。

もちろん犯人が犯人らしく、いかにもおどおどしていて最初から怪しいという登場人物もいるが、全体的には決定的な証拠を突き付けられるまで自信に満ち溢れた態度で、最後にそれが急変するというパターンが多いような気がする。

もう一つ想うのは、権利の主張に関してだ。

取り調べを受ける人、つまりは容疑者が常に権利を主張する。

誰かに危害を加えても身を守る権利、家族を守る権利を言い出し、あたかも正当防衛であるとか復讐するのが当然かのように主張する。

日本人にはそれができず、単なる言い訳とか同情を引きたいがための浪花節的せりふまわしになることが多く、堂々と罪を犯した理由など説明することはない。

確かに当然の権利ではあるが、警察に呼ばれて取調室に入るやいなや弁護士の同席を要求したりするのは毎度のパターンだ。

複数犯の場合、共犯者の情報を提供するかわりに減刑を要求するなど司法取引も日常茶飯事で、そんなだいそれたことをしたのに刑を軽くして良いものかと、見ているこちらが憤りを感じてしまうことも多い。

個人主義と組織の合理主義が微妙なバランスで作用し、お互いに徳があるから取引するのだろうが、被害者やその家族は減刑を不快に想うだろう。

そして、アメリカ人は自分がどんな生活をしていようと犯罪者であろうと子供に会う権利があると主張し、子供を引き取って育てている側がどんなに嫌がろうと姿を現したりする。

自分がどんな立場にあろうと会いたいものは会いたい、そして自分にはその権利があると主張してはばからない。

これが日本人なら
「子供に合わす顔がねぇ」
「こんな自分の姿をわが子に見せるわけにはいかねぇ」
と考え、
「陰からそっと見守っていきまっさ」
ということになるだろう。

そんな浪花節的なせりふが飛び交う典型的な日本のドラマを見て育ってきたので海外ドラマには違和感を覚えてしまうのも当然なのかもしれないが。

色々なところで違和感を覚えつつも海外ドラマは面白く、次から次へと録画して見まくっており、今では日本のドラマを見ることは一切なくなってしまった。

また CS放送の来月の予定が届く時期が近づいてきた。

面白そうなドラマが始まらないかとワクワクしたりしている今日この頃である。

スカパー!e2

スカパーに加入して約2年半、海外ドラマを録画しまくり、気になる映画を録画しまくり、気になるアーティストのミュージックビデオやライブ映像を録画しまくったりしている上に仕事中は音楽番組の音だけを流して BGMとしているほど完全に満喫している。

あまりにも録画しすぎたため、DVDへのダビングが忙しいのに加えて録画済みメディアが増える一方で、このままでは保管場所にも困ってしまう事態に至りそうになったので録画する機器をDVDレコーダーからBD(ブルーレイディスク)レコーダーに変更することにした。

BDは DVDの約 6倍ほどの容量があるため、画質を気にしなければ 1シーズン 24話くらいの海外ドラマを一枚のディスクに録画することができるので頻繁にダビングする必要もなければ保管場所に困ることもないだろう。

スカパーはデジタルテレビを受信できる機器に挿入されている B-CASのコードで管理されているので今まで DVDに挿していたカードと BDのカードを入れ替えて使う必要がある。

今までも何度か BDで録画する必要があって B-CASを差し替えたことがあるので、いつもの通り気楽に交換したのだが、スカパーの特定のチャンネルの映りが極端に劣化してしまった。

それも悪いことに、いつも録画している海外ドラマが放送されているチャンネルで、こともあろうか依存度の高い 2つのチャンネルが揃って映らなくなってしまったのである。

最初はデジタル放送に特有のデジタルノイズが現れ、画像がモザイク状の四角いタイルパターンで埋め尽くされたようになることが一定間隔で起こる程度だったが、ある日を境に受信電波が弱い場合に表示される E201とか 202エラーとなって受信そのものができなくなってしまった。

過去にも BS、CSでデジタルノイズが出るようになったことがあったが、それはアンテナの傾きが原因だったと判明している。

屋根に上げたアンテナを四方からワイヤーで引っ張って固定していたのだが、強風とか雪の重みなどで何度も角度が変わってしまい、その度に電気屋さんを呼んで直してもらっていたものだ。

あまりにも同じことが繰り返されるのに嫌気がさし、アンテナの固定方法を変更して屋根の側面からポールを立ててアンテナを固定するようにしたところ、その後は風や雪で角度や方向が変わることもなくなった。

そう言えば画像が乱れる数日前、北海道では台風並みの低気圧が通過し、暴風雨による交通障害が発生したほど空が荒れ狂ったことがあったので、強固にしたはずのアンテナも傾いてしまったのだろうか。

お買い物日記』 担当者は裏の家で行われていた工事の振動が原因でアンテナが傾いたのではないかという大胆な推理を展開したりしている。

しかし、アンテナが原因であった場合、すべてのチャンネルの受信状態に影響をおよぼすはずであり、特定のチャンネルだけ受信できないなどということがあるとは思えない。

だとすれば、B-CASを何度も抜き差ししたことで接触不良を起こし、BDレコーダーが使い物にならなくなってしまったということか。

いや、もしかするとスカパー側で何かが起こっており、我が家のみならず契約している全世帯で発生している大規模な障害かも知れない。

BDレコーダーのメーカーであるシャープ、アンテナを設置してくれた電気屋さん、そしてスカパーのどこに問い合わせたら良いものかとしばし悩んだ。

電気屋さんは過去に何度も来てもらっており、もしアンテナが原因でなかったら申し訳ないし、B-CASを何度も入れ替えたことが原因かもしれないという負い目があるのでシャープに問い合わせるのも気が引けるという、実に消極的な消去法で残ったスカパーに問い合わることにした。

最初に対応してくれた女性はとても親切で、こちらの状況を親身になって聞いてくれ、的確な質問で原因を探ってくれたのだが、先方が指定したチャンネルは綺麗に映っているし、その他のチャンネルの受信状態にも問題はなく、よりによって我が家が重要視しているチャンネルだけが映らないという最悪の状態は改善しない。

もしかするとアンテナかもしれないという結論に達しそうになったが、念のためということで技術関係の部署に電話を回してくれた。

電話に出た男性も感じの良い人で、細かく状況を聞き取りしてくれた後で、ごく限られた周波数帯のみの受信状態が悪いのはアンテナよりも機器の故障かノイズが原因であろうと当たりをつけ、ノイズであれば自身での改善が可能なのでアンテナケーブルのコネクタをアルミホイルで覆うなどしてみてほしいと言う。

とりあえず原因はスカパーにあるのではなく、またアンテナの可能性も低いのでまずはノイズ対策、それでも改善しない場合は BDのメーカーへ連絡することを提案された。

言われた通り、まずはノイズを疑ってテレビの背面を見てみると、テレビ本体、DVDレコーダー、BDレコーダー、オーディオラック、ゲーム機など多数の機器を中継して超タコ足配線になった電源タップが目に入り、そこに存在感のあるゴロンと大きな ACアダプターが刺さっている。

もしやと思って電源タップを動かしてみると明らかに映りが変化し、テレビからなるべく遠ざけるとデジタルノイズはスッキリと消え去り、美しい映像が映しだされた。

原因は電源タップ、それもたぶん、ある機器の ACアダプターが発するノイズであり、それが特定の周波数と干渉していたものと思われる。

愛想のないサポートであれば、原因が自社にないと分かったら一刻も早く電話を切ろうとするか、他の原因など考えてもくれなかったに違いない。

しかし、スカパーのサポートは懇切丁寧に対応してくれ、他の可能性を探るべく他部署にまで電話を回してくれた上、様々な可能性を提示してくれた。

最初に電話したのがシャープでも電気屋さんでもなく、スカパーであって本当に良かったと心から感謝している次第である。

情報の信頼性

『食べログ問題』 と言われるネット上でのクチコミ、ヤラセが問題化したのは数カ月前のことであり、消費者庁がそれを景品表示法に抵触するため違法という判断を示したのは先月のことだ。

クチコミ代行業者が事実と異なる書き込みをすることは好ましくないとの判断だが、店関係者が客になりすまして自分の店のことを良く評価するなどいうのは常套手段であり、近年のクチコミ情報サイトに限らず、たとえば当サイトの掲示板(すでに閉鎖)にすら宣伝まがいの高評価を投稿する店関係者はいた。

情報の伝達には IPアドレスという、いわゆる識別番号が含まれ、投稿された文章の見えない部分にもそれが埋め込まれているのだが、管理者はそれを読み取ることができ、どこの誰かはもちろん分からないが、この投稿とあの投稿は同一人物のものであるということは識別できるようになっている。

掲示板の書き込みで、あたかも複数の人が特定の店を高評価しているような投稿をしたように見えても、実はIPアドレスが同一、つまり一人で複数のハンドルネームを使って投稿していたりすることが度々あった。

目に余るほどひどい場合は削除していたが、2-3の投稿であれば営業努力と解釈して放置するものの、その内容は 『くちコミ情報』 に記載しないよう配慮するなど、できるだけ信頼性が高くなるよう努めていたつもりである。

しかし、このサイト程度の情報量であれば管理が容易でも、世にあるクチコミ情報サイトのような規模になれば管理が難しいので、なりすましや重複投稿を規制するのも困難だろう。

もちろんシステム的に同一のIPアドレスから同一の店に対して複数の投稿を禁ずることは可能だが、同じような文章であろうとも複数の店に対しての投稿であればチェックは難しいし、それを実現するためには膨大な処理が必要になってしまってシステムへの負荷が大きい。

あたかもクチコミ情報のように見せかけているが、実は宣伝目的で流す情報のことをステルスマーケティング、略してステマと言い、一定以上の効果や成果を得やすいものの、それがステマだと気づかれると反感を買って逆効果を生むというリスクも大きいので細心の注意が必要だ。

しかし、今日現在ではステマが横行しており、クチコミ情報サイトのみならず、世の中の掲示板、ブログ、TwitterFacebookGoogle+など、ありとあらゆる場所で隠れながら、こっそりと、隠密なる宣伝活動が行われている。

Facebook は原則本名での登録となっているが、あくまでも原則であり、偽名だろうとなんだろうと登録可能であるし、たとえ本名であろうと企業から依頼されて特定の商品や店を褒めちぎる文章を掲載して対価を得るなどという行為を規制することはできない。

つまり、どんな手段をもってしてもステマを封じ込めたり規制したりすることは不可能であり、その手の情報は店や商品を選ぶ際の参考程度にしかならず、決定するための貴重な情報源には成り得ないと思われる。

どんなに便利な時代になろうとも、どんなに情報が入手しやすい時代になろうとも、やはり一度は味わってみたり使ってみなければ本当のところは分からないだろう。

デジタルでバーチャルな世界ではなく、リアルな体験こそ一番である。