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雑感何となく感じたこと雑感何となく感じたこと

他人の痛み 他人の痛み

  『他人の痛みは百年でも我慢できる』 と言うが、そういう面は確かにあると思う。 身近なところでは、テレビのバラエティー番組などで芸能人が熱湯や氷水に入れられるのを笑って見ているが、本人達は本当に熱かったり冷たかったり大変なのだろう。 仮に自分がやるとすれば熱湯であればまだしも、氷水に入れられたら心臓が停止してしまうに違いない。

  ここ数日、イジメを苦にして自殺してしまった小学生のことがマスコミで話題になっているが、親族の気持をないがしろにした教育委員会や学校も、まさに 『他人の痛み』 だったから問題を放置できたと思われ、これが身内のことや事件の当事者であれば ”原因究明” に一年以上も時間をかけたり、「遺書にはイジメなどと一言も書いていない」 などという馬鹿なことは言えなかったはずだ。

  殴られたり蹴られたりというイジメも相当に辛いものがあるだろうが、周りから無視されるという陰湿なイジメも、それを受けた本人は心に過度の重苦を負う。 中学校の同級生が高校の三年間、クラスの全員から無視されるというイジメを受けた。 彼が立派だったのは学校を辞めることも転校することもせずに三年もの間、通い続けたことである。

  しかし、残念なことに三年間で受けた傷はあまりにも深く、社会人になってから精神に異常をきたしてしまったと伝え聞いた。 そして、その後の彼がどういう生活をしているのか今は誰も知らないようだ。 他人の痛みだからこそ三年間もイジメることができ、自分は痛みを感じなかったからこそ、その後の彼を心配する必要もないのだろうが、イジメていた同級生達に慙愧の念はないのだろうか。

  少なくとも自分は無視するなどの陰湿なイジメをした経験はない。 以前の雑感に書いたように、その気がないのにイジメる側になってしまったことはあるが、本気でイジメてやろうと考えたり、誰かを無視するなどしたことはない。 むしろ陰湿なイジメをする奴は嫌いだし、そんな奴を心から軽蔑する。

  特に自分の痛みには敏感なくせに人の痛みには鈍感な奴は本当に嫌いだ。 以前務めていた会社でのことだが、女性社員二人から休憩時間に泣きながら相談を持ちかけられた。 話を聞けば 「自分たちは無視されている」 と言うのである。 ある男性社員に 「話しかけても返事をしてくれない」 とか、「すれ違うときに目をそらせる」 などと切々と訴えかけてくるのである。

  それが事実であれば問題だが、自分はそういう状況を把握していなかったし、少なくとも対象の男性社員が彼女達の悪口を言ったりするのを聞いたこともなければ、無視するのを見たこともない。 それどころか週末に酒を飲みに行くと、みんなで楽しそうに話をしたりしている。「気にし過ぎだと思う」 と彼女達に言い、その後の経過を見ていたが何の問題もなく、結局は彼女達の勘違いだった。

  その女性社員二人は自分が無視されていると勘違いし、泣きながらその辛さを訴えてきたにも関わらず、女性新入社員を長期間に渡って無視し続けるという陰湿なイジメをやった。 開発の現場で女性社員が三人しかいなかったため、無視された新入社員は孤立してしまう。 それを察知できれば手の打ちようもあったのだが、残念ながら自分は大阪に転勤してきた後のことだった。

  前の職場の社員から、その女性社員が依願退職すると聞き、驚いて本人に電話をして初めてイジメを受けていることを知った。 精神的にも仕事を続けることができないほど追い詰められていたので、引き止めることを諦めざるを得なかったが、イジメを続けた女性社員二人に対してもの凄い怒りを感じた。 自分の痛みにはあれほど敏感なくせに、なぜ人に辛い思いをさせるのか。

  依願退職した女性は、その後に元同僚と結婚し、現在は幸せな家庭を築いているので安心しているが、これが簡単には辞めることのできない学校だったりした場合はどうなっていたことだろう。

  あれからイジメた側の女性達とは必要がないので何の連絡もとっていないが、彼女達のしたことは絶対に許せないし、昔のことなので今さら叱ることもないだろう。 何かの縁で再会することがあっても、イジメの意味ではなく彼女達を無視してしまうに違いない。

なぜなら、そんな程度の低い奴とは口もききたくないからである。

2006 / 10 / 07 (土) ¦ 固定リンク


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