致死量 致死量
これから忘年会やら新年会で酒を飲むことが多くなる時期だ。 自分も酒を飲むが、急性アルコール中毒になったことはない。 毎年のように救急車で運ばれる人がおり、中には命を落とす人まで出てしまうことがあるが、どの程度が酒の致死量なのか気になって調べてみた。
普通にアルコールを摂取すると徐々に血中アルコール濃度が上がるので、『ほろ酔い期』 『めいてい期』 『泥酔期』 と酔いの段階が進むが、大量のアルコールを急激に摂取すると、血中アルコール濃度が急激に高くなり、各段階を飛ばして一気に 『こん睡期』 まで進んでしまうのが急性アルコール中毒で、時には呼吸困難など危険な状態にもなったりするらしい。
血中アルコール濃度が 0.4%以上になると、飲酒後 1、2時間でその半数が死亡するといわれてるので怖い中毒だ。 量にするとアルコール (エタノール) の致死量は、378〜456ml ということだからビール大瓶だと 20本、ウィスキーのダブルだと 20杯、日本酒であれば 20合といったところか。飲み過ぎ注意である。 『駆けつけ 30杯』 だの 『30本一気飲み』 などするべきではないということだ。
在宅勤務になってタバコの量が減ったとはいえ、今でも 1日に 10本くらいは吸うので気になってタバコの致死量も調べてみた。 普通にタバコを吸って死に至ることはないようだが、乳幼児が誤って口に入れてしまったり、成人でも灰皿代わりに使ったジュースやビールの空き缶に残っていた液を飲んでしまう事故が多いのだそうだ。
水に浸っていたタバコやその液にはニコチンが溶け出していて、吸収されやすく、少量でも非常に危険だという、その致死量は乳幼児ではタバコ 1本に含まれるニコチンが致死量、成人の致死量はタバコ 2本分らしい。 過去にタバコを捨てたビールを口にして慌てて吐き出した経験があるので気をつけなければならない。 大人数で飲んでいた場合など、誰かが空き缶を灰皿代わりにしている可能性もあるので要注意である。
ますます致死量のことが気になったので色々と調べてみた。 カフェインの致死量は 3〜10g。 これは、コーヒーだと 75杯、紅茶であれば 125杯、コーラは 200本に相当する。 いくらコーヒー好きでも 75杯を一気飲みすることはないだろうし、コーラ 200本を一気飲みするバカもいないだろうから、これに関しては心配の必要がなさそうだ。
塩の致死量は30〜300g。 ずいぶん幅があり、30g 程度であれば塩辛い料理を罰ゲーム的に食べたら摂取してしまいそうで恐い。 やはり塩分は控え目にしなければいけないのかとも思うが、一気に 30g 以上の塩を使う料理なんて存在しないのかもしれない。
醤油の致死量は 168〜1500ml。 これも意外に少なく、ちょっと頑張れば飲めそうな量だ。 別に頑張る必要はないのだが、何らかの罰ゲームで醤油を飲ませるのは止めておいた方が良さそうだ。 罰ゲームと言えば、テレビなどで激辛の料理を食べさせたりしている。 それも気になって調べてみると、唐辛子に含まれるカプサイシンの致死量は体重 1キロあたり 60〜75mg だった。
体重 60kg の人であれば 3,600mg ということになり、唐辛子 1,200g ということになる。 いくら過酷な罰ゲームでも 1kg 以上の唐辛子を食べることはないと思われるので、余計な心配だったかもしれない。 もうひとつ、ワサビの致死量も調べたのだが、残念ながら答えにたどり着くことはできなかった。
こうして調べてみると、人が口にするもので死の危険性が高いのは酒とタバコということになる。 これからのシーズン、一気飲みしてベロベロに酔い、誰かが灰皿代わりにした空き缶の中の液体を飲んで死んでしまうことがないよう、十分に気を付けていただきたいものである。
2006 / 12 / 02 (土) ¦ 固定リンク