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雑感何となく感じたこと雑感何となく感じたこと

2001年の終わりに 2001年の終わりに

  いよいよ2001年も終わりである。映画「2001年宇宙の旅」にあったように人類が木星に有人飛行することはできなかった。科学技術は実現するのに十分な発展を遂げているのだが、世界同時不況が懸念されている現在では資金的余裕がないようだ。先進国が共同で開発している国際宇宙ステーションも計画が先延ばしに次ぐ先延ばしで、いつ完成するのか確定していない。

  年末ということもあり、今年を振り返って見ると実に暗いニュースが多かった。以下は日経の世論調査による重大ニュースである。

  1. 米国で同時多発テロ発生  84.9%
  2. 狂牛病が社会問題化  60.4%
  3. 小泉内閣誕生  54.1%
  4. 失業率が過去最悪の 5%を突破  46.8%
  5. 日経平均株価 1万円の大台割れ  40.2%
  6. 住宅金融公庫の廃止、道路公団民営化  34.4%
  7. 富士通など電機大手が大規模な人員削減を含むリストラ  29.2%
  8. 中国が世界貿易機関(WTO)に加盟  23.9%
  9. マイカルが民事再生法を申請、負債総額 1兆 7400億円  20.7%
  10. 野衣良治名古屋大学教授がノーベル化学賞受賞  11.7%

  明るい話題は 10位のノーベル賞くらいなもので、3位の小泉内閣に多少の希望を抱けるかな〜 6位を見て構造改革がちょっとは進んだのかな〜と思う程度である。

  9位のマイカルには本当に驚いてしまったし、銀行の査定がいかに大企業に対して甘いのかと感じた。8位の中国に脅威を感じている日本企業は多いはずで、日本から製造業がなくなってしまうのではないかと言われている。「モノ作り日本」の神話は崩壊し、中国が「世界の工場」になってしまった。我々庶民としては品質が同じであれば値段が安い方が嬉しい。しかし、製造業の空洞化が失業率の悪化に繋がっているのも事実である。

  7位のリストラ、5位の低株価、4位の失業率悪化は 3点セットであり、同時進行となっている。これに現在の物価下落が加わってデフレが進行しているのだが、以前の雑感にも書いたとおり、景気対策優先、公共事業の拡大、構造改革の先送りがあってはならないと思う。そんなことをすると国内外投資家の信用を完全に失い、更なる株価下落を招くと思うからだ。今は「痛みに耐える」しかないと覚悟している。

  2位の狂牛病問題に関しても以前に書いているのと、政府の対応には呆れ果てているので深く掘り下げるつもりはない。農水省や厚生労働省の検査体制や発言が信用できないのであるなら、厳格な検査をして責任を持って品質を保証する民間の検査機関を発足すれば良いと思う。そうすれば食肉業者も助かり、検査、保証費用などを徴収すれば、それ自体が新しい産業になるはずだ。しかし、ドロドロとした利害間関係からそんな機関を認めるような規制緩和はされないのであろう。

  1位の同時多発テロには誰しもが大きな衝撃を受けたと思う。まず飛び込んできた映像が衝撃的だった。被害に遭われた方々やその関係者、アメリカ国民に対しては大変失礼だが、あの映像を始めてみた時は「すっげ〜」と思った。現実感がなく、映画の 1シーンのようにしか観ることができなかった。ボ〜っと映像を見つめ、少し時間が経ってから「これは大変なことが起きた」と実感し、恐くなってきた。

  例年と比較してもとくに今年は国内、世界とも激動の一年であった。そんな中かろうじてではあるが、無事に年を越せそうな我々は幸せなのかもしれない。もちろん不安や不満もある。しかし、世に起こった大きな事故や事件に巻き込まれることもなく正月を迎えられるのことは、ささやかな事であるが幸せなことだと感謝しなければいけないのかもしれない。

  そんなこんなで社会情勢は不安定なまま年を越すことになってしまったわけだが、ここで自分の一年を振り返ってみることにする。昨年末の雑感を読み返すと、日本を良い国、夢のある国にすることに貢献すると生意気にも書いてみたりしている。で、結果と言えば当然のことながら国どころか自分自身が何も進歩していない事実がここにある。

  「このままではいかん!」「こんなことじゃいかん!」とは思いつつも去年とさして変わらない生活を送っている。今年は特に健康ブームで、テレビでも「運動せよ」とか「あれを食べよ」とか大量の情報が送られてくる。それを見た時は健康維持のため食事にも気を使おうとか思うのだが、結局は好きなものを食べてしまう。健康のために一日 10分は歩いたほうが良いと聞けば「そうしよう!」と思うのだが、休日ともなると 2日間とも一歩も外に出ないことだってある。

  続いている事といえば肩こり解消の体操と、この雑感くらいのものなのだ。体操をさぼっていると体がビシビシになり、食欲がなくなって吐き気もしてくるので必要に迫られて続けざるを得ない。しかし、この雑感は自分でも「よく続くな〜」と感心している。正確ではないが、2000年の 9月から書きはじめて 1年以上が経過した。いつまでネタが続くのかという不安もあったが、特別な事情があった場合を除いて毎週末に更新し続けることができている。最近は雑感というよりも思い出話やくだらない話を含む雑記になってしまっているのではあるが・・・。

  反省ばかりしていてもしかたない。失敗を繰り返さないという意味においては過去の反省も重要なのだが、過去を反省して将来が良くなるわけではない。そんなことよりも未来を希望して目標に向う方が、はるかに前向きだと思う。来年は国を良くするなどと高飛車な目標ではなく、もっと身近な問題の解決に全力で当ろうと思っている。例えば現在進めている仕事を何が何でも成功させなくてはならない。失敗は許されないのである。

  などと自分自身にプレッシャーをかけながら、来年も全力で前進しようと心に誓うのであった。

2001 / 12 / 29 (土) ¦ 固定リンク


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