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2003年 7月20日

犬や猫のいる風景 2003 夏 犬や猫のいる風景 2003 夏

  梅雨冷だったのか 2-3日前まで過ごしやすい日が続いていたが、いよいよ本格的な夏がやって来た。昨日まで気づかなかったセミの声も今朝から聞こえるようになった。夏休みに入った子供たちの元気な声も聞こえてくる。自分にとっては辛く苦しく長い夏の始まりだが、アウトドア派の人達にとっては海に山にリゾート地に海外にと楽しみが多い夏の始まりなのであろう。

  犬や猫は体に毛があるので暑い夏は大変そうである。去年見た犬は今年も扇風機を出してもらったのだろうか。猫たちは今年も涼しい場所を見つけることができただろうか。毎日同じことを書くのも気が引けるので 『管理人の独り言』 で多くは触れていないが、”お気に入り” の黒い犬とは毎日顔を合わせている。寒い時期には家の中に入れてもらっていることが多いが、温かくなると外に出ていることが多い。

  そして去年と同じようにペット用の蚊取線香を横に置いてもらっている。飼い主から愛情をたっぷりそそがれている ”箱入り娘” なのである。ところが最近は機嫌がよろしくない。原因は 『管理人の独り言』 にも書いた新入りの小型犬である。散歩のときも家に入るのも小型犬を優先してしまうため黒い犬は面白くないらしい。今ではすっかりいじけてしまい、いつもつまらなそうに眉間にシワを寄せている。

  人間であれば単に 「ヤキモチだ〜」 で済まされるが、犬の場合は事情が違う。犬はご主人様を筆頭に誰が何番目に偉いのか序列を決めており、飼い方によっては人間でさえも自分(犬)より下と見なす場合がある。黒い犬の家族にどのような序列があるのか分からないが、新入りの犬は年齢的にも体格的にみても明らかに自分より下と見なしているに違いない。

  ところが飼い主は、まだ子犬であるという理由で新入りの小型犬を可愛がり、エサを与えるのも小型犬が先で、散歩していても小型犬が行きたい方に進んでしまう。数日前の朝、ついに堪忍袋の緒が切れた黒い犬が小型犬に向かって牙を剥いた。犬にとっては立場を判らせるための教育的な行動だったと思われるのだが、飼い主はあわてて小型犬を抱きかかえてしまった。

  「家族は自分よりも小型犬の立場が上と考えている」 と判断したのか、それからというもの元気がなくなってしまい、今となっては門の前で小型犬が堂々と周りを見渡し、黒い犬はその後ろで困った顔をしながら丸くなったりしている。「こんな飼い方は良くないですよ」 と飼い主に言ってやりたい気もするが、そんことは余計なお世話だと分かっているので今は見守るしかなさそうである。

  ずっと空き地だった線路沿いの土地に家が建てられている。以前の雑感に書いた猫の親子が遊んでいた空き地である。「猫の遊び場がなくなっちゃうな〜」 と思っていたら、何日か前に建築資材の上で遊んでいる仔猫を見た。「相変わらず元気だな」 と見ていたのだが、どうもおかしい。去年の今ごろに仔猫だったものが、今年も仔猫であるはずがない。きっとそれは孫猫だったのであろう。親猫や爺さん婆さん猫の姿は見えなかったが、猫の一家は今でもどこかの家で生活を営んでいるに違いない。これからも曾孫、玄孫、来孫と続いていってほしいものである。

  いつも困った顔をしている猫は、困った顔をしたまま今でも元気である。その猫にも家族が増えて白い猫との間に生まれた薄い縞模様の子供や母親の遺伝子を完璧に受け継いだ毛の白い猫と共に暮らしている。2-3日前には夜になって冷えたアスファルトの上で一家がゴロゴロと寝そべっていた。道の真ん中で堂々と寝ている猫の横を歩いていると首だけ動かしてこちらを見ている。「じゃまだよ」 と言ってやったが、フン!と無視して目を閉じてしまった。「くっそ〜」 と思ったが、気持ち良さそうに寝ているのを起こすのも申しわけないので道の端をソロソロと歩いて帰宅したのであった。

  これからますます暑くなってくることだろうが、厳しい夏をみんな元気に過ごしてほしいと心から願ったりしている夏の初めなのである。

2003 / 07 / 20 (日) ¦ 固定リンク

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