自分も 『
お買物日記』 担当者も揃ってボ〜っとしているからか、犬や猫も快活に飛び跳ねているより、どことなくボ〜っとした雰囲気を漂わせている奴が好きだ。 『
管理人の独り言』 に何度も書いている喧嘩して負けて帰ってくる猫も普段はボ〜っとしている。昨日もウトウトしていたので 「負けたの?」 と声をかけてやると、耳をピクピクさせているくせに聞こえないふりをして横を向いてしまった。
普段からボ〜っとしている猫なので喧嘩に勝てるはずがないと思うのだが、本人 (?) は勝てるような気がして向っていくのだろう。 何度負けても向っていくのは根性が据わっているからではなく、単に身のほど知らずなだけかもしれない。 あの調子だと、何度戦いに挑もうとも勝つことはないだろう。
先月の雑感に書いたベランダに ”生息” している猫とお母さんの心理戦は今でも続いている。 相変わらず自分の家や隣の家のベランダで遠くを見たり、下を見たりしているのだが、その姿が何とも言えず可愛い。
以前の独り言に書いたように、ベランダの端からダラ〜ンと両手を出しており、一般的な猫座りなどしないのである。 誰に教えてもらったのか分からないが、そうしているのが楽なのであろう。
5月の雑感に書いた窓辺から外を眺めている猫の夫婦は相変わらず仲が良い。 部屋のレイアウトが変わってしまったようで、二匹並んでいる姿を見ることは滅多にないのだが、狭い場所に寄り添って座っている姿をたまに見ると、こちらまで幸せな気分になってくる。
同じく毎朝のようにエサを貰いに来る猫は今でも大人しく住人が顔を出すのを待っている。 この猫ものんびりしていて、あまり素早い動きを見せないのだが、先日の朝、空き地となっている草むらで何かを追って飛び跳ねていた。 (何をしているのだろう?) と行動を観察していると、どうやらキリギリスかバッタを追いかけているらしい。
身を低くしてソロリソロリと進み、一定の距離まで近づくと一気に飛びかかるのだが、何度やっても捕獲できず、顔面から地面に落下していた。 やっぱり機敏な猫よりも、そんな間抜けな猫のほうが可愛らしくて好きになってしまうのは自分と共通する部分があるからだろうか。
犬も素早く駆け回り、キャンキャン吠えている奴よりもボ〜っとしてノソノソ歩いているくらいの奴のほうが好きだ。 お気に入りの黒い犬はボ〜っとしていないが、性格がとても穏やかで大人しい。 散歩中も飼主をグイグイ引っ張るタイプではなく、常に歩調を合わせて歩いている。
先日も家の前を通ると犬の姿はなかったが、犬用の虫除けが置いてあった。 少し前までは大きな缶に入った蚊取り線香だったのだが、電気ファンで蚊取り成分を拡散させる最新式のものが置いてあったので思わず笑ってしまった。 飼主は犬のためを思って購入したのだろうが、外に置いてどの程度の効果があるのか未知数だろう。 ブ〜ンとファンが回っている横で犬が寝ている姿を想像すると可笑しくてたまらない。
本当にボ〜っとしていて大好きだった犬が二週間ほど姿を見せない。
5月の雑感に書いたように勝手に 『サイコロ犬』 と ”命名” し、その後の
独り言に書いたような事情で勝手に 『監督』 と ”改名” した犬なのだが、老犬だったので天寿を全うしたのではないかと思う。
その姿を最後に見た日、”お座り” の態勢をしていたのだが、上半身を支える両前足がカタカタと震えて、首がガクガクしていた。 最初は眠くて眠くてガクガクしているのかと思って笑いながら見ていた。 散歩からの帰り道で再び通りかかった時、その犬は崩れかける体を支えるのに必死だった。 (これはただ事ではない) と思い、立ち止まって様子を見ていたが今にも体を横たえてしまいそうな感じだ。
「どうしたの?」 と声をかけると少しだけ顔を上げて、こちらを見てくれた。 茶色い体に真っ黒な目と鼻。 その両目と鼻のバランスが良いのか、とても可愛らしい顔をしている。 散歩を始めてから毎日のように顔を会わせ、ジ〜っとこちらを見てくれるので幸せな気分になれた犬だ。 しかし、その時の目に力はなく、すぐに下を向いてしまった。
そして、その翌日から犬は姿を見せなくなった。 最初は大事に至ることはなく、具合が悪くなって家の中で看病してもらっているのだと思っていた。 最初に命名するきっかけとなったサイコロのオモチャはそのまま置いてあったし、エサを食べたり水を飲んだりする器も置いたままだったからだ。
しかし一週間ほどすると、その器まで姿を消してしまった。 そして二週間経過した今も犬の姿はないままだ。 その姿や仕草で毎日楽しませてくれた犬だったので、とても切なく寂しい気持ちになってしまうのだが、高齢だったこともあるので現実としては遠くに旅立ってしまったと認識すべきだろう。
夏も終わり、朝の空気はすっかり秋を感じることができる。 朝の散歩も気持ち良く歩ける季節を迎えたが、片付けられずに秋風に吹かれているサイコロのオモチャを見ると、まだ少し胸がチクチクしてしまう今日この頃なのである。