WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で日本が優勝し、世界一となった。
3/22 の独り言にも書いたように、もの凄い視聴率を叩き出したらしいので、多くの人がテレビの前で応援していたことをうかがわせる。
2/25 の雑感に書いたが、WBC を 「楽しんでくる」 とか 「楽しかった」 などと言わないところが頼もしくもあり、力強くてコメントを聞いていても気持ち良かった。
熱しやすく冷めやすい国民性の日本人であるがゆえ、いよいよ開幕するプロ野球の人気まで高まるかは微妙なところではあるが、少なくとも今まで野球を観なかった人にも興味を持ってもらえたのは大きな功績と言えよう。 そして、立派に戦い抜いた選手や監督、スタッフの方々には心から御礼を言い、敬意を表したい。
日本人の悪い癖として、スター選手にばかり注目が集まる。 チームを優勝に導いた王監督、チームを強烈なリーダーシップで引っ張ったイチロー、代打ホームランで勢いを引き込んでくれた福留などに注目が集まるのは当然だが、試合への出場機会には恵まれなかったものの、影でチームを支えた選手、スタッフも大勢いたはずだ。
そして、個人的にはメジャーから参加してくれた大塚選手に最大の賛辞を送りたい。 彼の日本代表入りが内定した後にレンジャーズへの移籍が決定してしまい、新天地で自らの存在をアピールする必要もあったが、球団を説得してまで日の丸をつけてくれた。 自分のポジションを守るためや調整が不安などという理由で代表入りを辞退した奴らとは心意気が違う。
あの韓国戦、そして最後のキューバ戦で最後のバッターを三振にとり、その頼もしい雄姿を見せてくれたのに日本のメディアでの取り上げ方は地味であり、どうしてもスター選手の露出度が多くなってしまう。 大会が終わり、大塚選手は一人エコノミークラスの飛行機に乗ってアリゾナに向かったらしいが、そんな彼を応援してあげたい。
イチロー、松井、井口などに加えて、今年は城島も日本人初のキャッチャーとしてメジャーに移籍したので、そちらにばかり注目が集まって大塚選手の情報は多くはないだろうが、ネットを駆使して情報を収集し、活躍することを陰ながら応援しようと思っている。
日本中が湧きに湧いた WBC だったが、このお祭り騒ぎもすぐに沈静化してしまうのだろう。 良く言えば切り替えが早いということかもしれないが、野球人気の復活にまで至らないのであれば少し寂しい。 今は注目が集まっているカーリングだが、4年後のオリンピックまで人気が持続するか分かったものではない。
日本人がブームに流されずに個々のスポーツを楽しむ文化が根付くには、まだまだ何十年もかかりそうな気がする。