見事な負けっぷりで日本シリーズで一勝もできなかった阪神だが、いろいろな店が様々なこじつけでセールをやっている。 『応援感謝セール』 これはある程度は納得できる。 みんな一生懸命に応援していたのだから、その応援に感謝するべきだ。 『感動をありがとうセール』 ・・・これは納得できない。 確かに気持ち良いくらいの負けっぷりだったが、別に感動はしなかった。
以前の雑感に書いたようにロッテという球団、特にファンに対する姿勢には好感を持っていたので負けても悔しさは少ない。 むしろロッテの選手やファンに対して 「良かったね」 と言ってあげたい気分だ。 来年からもチーム、ファンが一体となってパ・リーグを盛り上げていただきたいものである。
噂には聞いていたが、ロッテファンは本当に統率がとれていてマナーも良い。 優勝を喜ぶ姿をテレビ中継していた際にも、カメラに向って押し寄せてくる人波をリーダー格の人が押さえたり注意したりしていた。 そして割と素直に指示に従い、カメラの前のレポーターが揉みくちゃにされることはなかった。 31年ぶりの優勝だったのに街で暴れたり、ドブ川に飛び込むバカもいなかった。
それに引き替え阪神ファンのマナーの悪さは目に余るものがある。 試合に負けたからといって売店の看板を破壊したり、球場内で乱闘騒ぎをおこして逮捕されたりと散々だ。 何度も何度も書いているように、純粋に阪神を応援しているファンの姿を見るのは楽しいが、暴走するバカのことなど見聞きしても楽しくない。 関西に住むものに恥ずかしい思いをさせないで頂きたいものである。
それでも四連敗して阪神の ”聖地” 甲子園で敵チームの胴上げとなってしまったが、栄誉を称えて観客席の阪神ファンも拍手をしていたので少しだけ救われた気持になった。 やればできるのだから、最初から良い子にしていてくれれば嬉しい。 ファンの数が多すぎて統制は難しいのかもしれないが、来年からは応援団も組織的に対策を講じた方が良いのではないだろうか。
それにしてもロッテは強かった。 パ・リーグとしては少々問題も残るプレーオフ制だが、緊張感と勢いを維持したまま日本シリーズを迎えられるので精神的には有利に働くだろう。 セ・リーグの球団はリーグ優勝が決まってから日本シリーズが始まるまでの長い期間をどうやって過ごし、モチベーションを維持するかが来年以降も課題になるに違いない。
パ・リーグとは言え、プレーオフのテレビ中継で視聴率も悪くなかったし、観客も多く動員できることが証明されたのだから、セ・リーグでもプレーオフ制を取り入れたらどうだろう。 そして、事実上のリーグ優勝チーム、今回であればソフトバンクはそのままリーグ優勝と確定し、日本シリーズへの参加資格があるのが上位 3チーム。 日本シリーズ優勝は別物として扱ったらどうだろう。
冒頭に書いたように店ではセールを実施しているが、今ひとつ盛り上がりに欠ける。 11月には優勝パレードもあるが、やはり若干の寂しさが残る。 全国的にロッテ製品が安く売られているようだが、関西地区で売り上げを伸ばすことはできるだろうか。
ロッテのチョコレートやガムを買っているところを性質 (たち) の悪い阪神ファンに見られて文句を言われないだろうか。 それだけが、ちょっと心配だったりする。