環境破壊 環境破壊
原油先物取引の価格が高値を維持したままだ。 産油国である中東情勢の不安、アメリカを襲ったハリケーンの影響、BRIC's と呼ばれるブラジル(Brazil)、ロシア(Russia)、インド(India)、中国(China)の台頭で石油製品の需要が爆発的に広がっていることなどが理由として挙げられているが、実際にはマネーゲームによる投機的な要素が強いようだ。
確かに 2010年に向けて石油の需要は大きく広がるが、現時点においての需要と供給のバランスは保たれており、供給不足には至っていない。 その証拠に原産国間での話し合いで 「供給は足りているので増産の必要性はない」 という結論になった。 つまり、金儲けをしたい ”誰か” が 「足りなくなるぞ〜」 と言いふらして価格を吊り上げているだけの話しだ。
ただし、それは現時点における話であって、将来的に石油関連製品が不足するのは避けられないだろう。 限りある資源を使っているのだから、いつか枯渇することは厳然たる事実だ。 中東の油田はあと 30年くらいで枯渇するだろう。 しかし、中国、ロシアの油田もあるしメキシコでも新たな油田が発掘されたので我々が生きている間になくなってしまうことはなさそうだ。
アメリカではガソリンが高騰しているため、ハイブリッド車への注目が高まっているらしい。 ハリウッドスターがアカデミー賞の会場にハイブリッド車で乗り付け、「私は環境に配慮しているんですよ」 とアピールしたのも注目が集まっている一因だろう。 たとえそれが単なるポーズであったとしても、それで多くの人が環境について考える機会になるとしたら評価されるべきことである。
日本人は過去に二度の石油危機を経験し、省エネに対してはヨーロッパに次いで関心が高い。 家電製品も一年で電気代がどれだけ得かを競ったりして 『省エネ No.1』 を謳う製品が多い。 あまりにも 『省エネ No.1』 製品ばかりなので、どれが本当に No.1 なのか分からないくらいだ。 封切りする映画の CM で、どれもこれも 『興行収入 全米 No.1!』 と謳っているのと大差はない。
国を挙げて温暖化防止や環境問題に取り組んでいるのだからエアコン、冷蔵庫、洗濯機など、それぞれの分類の中で本当の 『省エネ No.1』 製品はどれなのか、国が責任を持って審査したら良いと思うのだが、家電メーカーの売り上げを左右してしまう可能性もあるので国が関与するのは好ましくないのだろうか。 メーカー独自の審査で No.1 と言い張るより信頼性が高いと思うだが。
節電、節水などの省エネには関心が高い日本人だが、ゴミに対しては関心が高いとは言えない。 最近でこそプラスチック製品やペットボトル、紙パックなどのリサイクルに取り組んでいるが、どれほどの人が関心を持って分別に取り組んでいるだろう。
何せ大阪は日本一マナーの悪い土地柄である。USJ と間違われるゴミ焼却施設も、その可愛らしい外見とは裏腹に日本最高の処理能力を持つ。 大阪市民は何度呼びかけても、いくら啓蒙活動を行おうとゴミの分別をしてくれないらしい。 そこで 、「ほんなら何でも燃やしたろやないかい」 と登場したのがその施設だ。ダイオキシンの発生も排ガス中濃度を 0.1ナノグラム以下にしているとのことだ。
誰もが面倒だと思い、利己主義的にゴミや排ガスを出し続け、これ以上の環境破壊が進んだら地球はどうなってしまうのだろう。 温暖化の影響からか、過去最大勢力の台風やハリケーンが発生したりしている。これは地球からの警告と見なした方が良いのではないだろうか。 何でも江戸時代は現在より 7度も気温が低かったのだという。 真夏でも 27-8度といったところか。
この空気の汚れ。 水質汚染。 農薬の使用。 化学薬品、添加物の増大。 それらに徐々に慣らされてきた我々は生きられる環境であるが、江戸時代の人がタイムスリップして現在に現れたら一週間も生きていられないかもしれない・・・。
2005 / 10 / 08 (土) ¦ 固定リンク