宗教的にも政治的にも何のポリシーも持っていない。 思想も右や左ということなく、昔のセクト用語で言うところのノンポリ (nonpolitical の略) だと自分では思っている。 逆にノンポリだと言っている奴こそ思想的に危ないとも云われるそうだが、自分の場合は中立の思想を持っていると主張している訳ではなく、なぁ〜んにも考えていないだけなのである。
普段の生活でも何のポリシーもなく過ごしていることが多いが、「やってはいけない」 と自分に言い聞かせていることが少しだけある。
過去の雑感でも何度か触れているように、タバコの吸殻も含めて ”ポイ捨て” はしないように心がけているが、これは親の教育によるところが大きい。
車で遠出をしている時など、車内にはタバコの吸殻や飲み食いした後のゴミが溜まってくるが、親は必ず最寄の駅や駐車スペースにあるゴミ箱まで行って捨てていた。 その影響でポイ捨てをしないのだろうと思い、(うちの親もたまには良い教育をするものだ) と感心していたのだが、最近になって聞いた話によると、もともとはタバコの吸殻などを道路に捨てていたらしい。
車で遠出をしていたある日、父親が吸殻を捨てたところ、「ポイ捨てはやめましょう」 と子供である自分がボソッとつぶやいたと言う。 それにショックを受け、自戒の念にかられた両親が、それからはゴミ箱に捨てるようにしたらしい。 子供の頃に 『ポイ捨てはしない』 というポリシーを持っていた訳ではなく、学校で教えられたかテレビで見たことを口に出しただけだと思うのだが、親が反省をしてポイ捨てを止めたので結果的に自分にも良い影響があったのだと思う。
次に注意しているのは 『つばを吐かない』 ということである。 これは単純に見ていて不愉快だし、汚いと思うからで、(見ていて不愉快に思うことは自分ではしない) と決めているからである。 人に火傷をさせてはいけないので歩きタバコもしないようにしている。 長時間タバコが吸えず、我慢できないときは周りに人がいなければ吸うこともあるが、吸殻は携帯用灰皿に入れることにしている。
何だかんだと偉そうに書いているが、良く考えればすべて常識の範囲なのでポリシーなどと呼べることではないではないか。 他に何かないかと考えてみる。 着る物は黒系が多い。 これは以前に書いているし、どれを選んでも組み合わせに悩む必要がないというズボラな性格からきていることなのでポリシーと呼べるものはない。
(何かないか?) と必死に考えた結果、ひとつだけポリシーと呼べるものがあった。 それは 『スーツ姿のとき両手をポケットに入れない』 というものである。 どんなに寒い日であっても、ポケットには片手しか入れない。 片方の手が温まったら逆の手をポケットに入れるという具合だ。
これは単純に両手をポケットに入れると上着がまくれ上がり、後ろからみると尻が丸出しになるからである。 人様に見ていただくほど綺麗な形をした尻ではないので、あえて露出させる必要はない。 したがって、両手をポケットに入れることは若い頃から禁じているのである。
しかし、在宅勤務となった今ではスーツ姿で外を歩く機会が年に数度しかなくなってしまったし、人に尻を見せないという程度のことが、ポリシーなどと言えるのか大きな疑問が残る。 結局は昔も、そしてこれからも、ポリシーなどと呼べるものを持たずにボ〜っと生きていくのかもしれない。