日本人は、いつから健康に気を使うようになったのだろう。 テレビの情報番組でも毎週のように美容や健康について取り上げている。 もちろん個人差はあるだろうが、気にしている人が多いから取り上げる回数も多くなるのだろう。『発掘!あるある大事典』 や 『おもいッきりテレビ』 などで紹介された食材などは、翌日の売れ行きにも影響を及ぼすらしい。
大豆が良いと聞けば大豆を買い、ヒジキが良いと聞けばヒジキを買う。 赤ワインに含まれるポリフェノールが良いと聞けばワインブームになり、焼酎が血液をサラサラにすると聞けば焼酎ブームになる。 いかにも主体性のない日本人的行動と言ってしまえばそれまでだが、それは健康でいたいという意識の現れでもある訳だから、それはそれで仕方ないのかもしれない。
かく言う自分はといえば、しっかりと情報に振り回されて、体に良いと言われるものを嬉々として食べたりしているのである。 関西には納豆が食べられない人が多いと聞くが、自分は平気で食べられるし、むしろ好きだったりするくらいなので、大豆の摂取には困らない。 豆腐も良く食べるし、枝豆も割と良く食べる方だから大豆に関しては何の問題もないだろう。
ヒジキも体に良い食材として何度も取り上げられているが、調理法にそれほどのバリエーションがある訳でもなく、理想とされる量を摂取するのは難しい。 しかし、ヒジキではないが、海藻類は割と良く食べる方なので、何となく 「それで良し」 ということにしてしまっている。
若い頃は健康などに何の興味もなく、周りの人が健康について語っていても 「けっ」 と小馬鹿にし、心の中で 「じじくせぇ〜」 と悪態をついていたものだった。 マージャンをしたり遊んだりするのに夢中で徹夜など日常茶飯事、24時間起きていて 12時間寝るというのか生活のリズムとして定着していた時期もあった。 そんなリズムだから食事も不規則で、まともな時間に摂ることはできない。
腹が減ったら何か食べ、眠くなったら寝て目が覚めたら起きるという、本能丸出しの野生のような生活を送っていた。 そして食べる物といえば、これがまた肉が主食のような野性味あふれる食事内容で、主にはコンビニ弁当だから必ずと言っていいほど油ものが含まれる。 最近のコンビニ弁当は健康志向を反映して揚げ物も少なく、栄養のバランスを考えているらしいが、当時のものは違った。
どれだけ古い油を使用しているのか分からないくらい黒く上がったフライ、申し訳程度のヘニャヘニャになった野菜、たっぷりと油を吸収した衣ばかりの天ぷら、着色料バリバリで米にまで色がつく漬物が入れられた弁当を毎日食べていた。弁当を選ぶときも自分の好みが最優先されるので、どうしても栄養はないがしろにされてしまう。今思うと、よく体を壊さなかったものだと感心してしまったりする。
それから年月は流れて歳をとり、体調を崩したこともあって今は食事に気を使うようになった。 肉や卵、油の摂取を控えた食生活を長く続けている。 それに加えて、体に良いと言われるものも毎日摂るように心がけている。 まずは朝のヨーグルト。 朝食がパンということもあり、これはテレビで紹介される以前から食べていた。 それまで適当な量を食べていたのが 100g と量を確認するようになったくらいだ。
次には梅干し。 これは夕食のときに必ず食べるようにしている。 洋食が中心のときには食べないこともあるが、年間 300個くらいは食べているだろう。 そして最近になって始めたのが 30cc の酢を飲むことである。 『
お買物日記』 にも書かれているが、決してダイエット目的ではなく 「体に良さそうだ」 というのが第一の理由なのである。
それだけ食べる物に気を使い、飲む酒もジンから血液サラサラになる焼酎に変え、万全を期して挑んだ
6/2 の検診だったが、昨日(7/2)送られてきた結果は、注意していたコレステロールや中性脂肪は正常値だったものの、今度は肝機能系に異常値が出るという結果に終ってしまった。
少しガッカリすると共に、あれだけ不規則な生活をして何を食べても平気だった ”若さ” を懐かしんだりしている今日この頃なのであった。