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雑感何となく感じたこと雑感何となく感じたこと

年末通勤事情 年末通勤事情

  また今年もこの時期がやってきた。本来は多くの日本人とは無関係であるはずのクリスマスである。もともとクリスマスというのは Christ(キリスト)mass(ミサ)の略語であり、圧倒的に仏教徒が多い日本人には関係がないはずなのだが、昭和 25 〜 26年頃から急速に普及したらしい。バレンタインデーと同様に商業の戦略に乗っかってしまった典型例なのであろう。

  そんなことはさておき、年末ともなると世の中なにかと慌ただしい。忘年会にクリスマス、大晦日から元旦へと大きなイベントが目白押しだ。街は 12月になったとたんにクリスマス・モードに突入し、きらびやかに飾付けをして客を誘っている。街行くカップルを見ていると、明らかに女性がウキウキしていて男性が力なく笑っている。きっと高額なプレゼントを要求されるのに怯えているに違いない。

  そして毎年のことながら、この時期は駅構内も酔っぱらいが多い。ゲハゲハ笑いながら歩いている酔っぱらいは ”マシ” な方で、何が気に入らないのかブツブツ文句を言いながら歩いているオヤジも多い。宴会で酒を飲んだのだろうが、楽しい席ではなかったのだろうかなどと余計な心配をしてしまう。それでも他人に迷惑をかけてはいないので、それも ”まだマシ” な方でである。

  先日、改札の手前で喧嘩している兄ちゃんとおっさんを見た。駅員さんが仲裁に入り、こう着状態になっている。お互いに相手の胸ぐらを掴んだまま動けなくなっているのである。『先に手を離した方が負け』 みたいな意地のぶつかり合いで相手を睨みつけたまま手を離そうとしない。

  駅員さんも困り果てて 「いちに〜のさ〜んで一緒に離そうね〜」 などと説得しているのだが、血が止まって指の先が変色するくらい力一杯握った手は 「はい。いちに〜のさ〜ん!」 という駅員さんの掛け声も空しく離されることはなかった。面白いので最後まで見届けたかったのだが、電車の発車時間が迫っていたので途中で見るのをあきらめてしまった。酔っぱらい相手に駅員さんも大変である。

  この時期のもうひとつの現象として、電車内で化粧をする女性をよく見かけるのはなぜだろう。前日は宴会などで帰宅時間が遅くなり、いつもの時間に目を覚ますことができない人が多いのだろうか。半病人みたいな青白い顔でヌボ〜っと電車に乗り込み、空いている席にだるそうに腰掛ける。しばらくはボ〜っとしているのだが、完全に目が覚めるとおもむろに化粧道具を取り出して ”変身” していくのである。

  人前で堂々と化粧する人の神経は理解できないのだが、本人にとっては ”スッピン” の姿をいつまでもさらすより化粧をする方が小さな勇気で済むということなのだろうか。電車の揺れにもめげず、パタパタと化粧を始め、完成に近づいていくのだが、目の周りに化粧をする時や、口紅をつける時に電車が揺れて、とんでもないことになったらどうしようと見ているこちらがドキドキしてしまう。

  本人は手馴れたもので、口紅を塗ったあとに唇をンマンマと動かしている。上目使いに手鏡を覗き込みながら顔を右左と動かし、二、三度瞬きをして ”変身完了” である。それからほどなく目的の駅に到着すると化粧品が詰まったカバンを肩にかけ、電車に乗ってきたときとは別人のようにさっそうと人ごみの中に消えていった。それを見て 「たくましいな〜」 と妙に感心してしまった。

  会社帰りの地下鉄で外人さん二人と同じ車両に乗り合わせたとき、次の駅で着物姿の女性がシズシズと乗ってきて近くの席に座った。外人さんはその女性を見ながら英語で何やら話し合っている。英語などさっぱり分からないが雰囲気から察するに 「Oh〜!着物じゃん?!初めて見たよ」 的なことを言っているものと思われる。

  その女性はとても綺麗な人で着物を完璧に着こなし髪をアップにしており、上品雰囲気を漂わせている。ひざの上にハンカチを置き、文庫本など読んでおられる。外人さんはお互いをつつきながら 「お前が行ってこい」 (予想)などと言いながら着物姿の女性に異常な興味を示していた。

  そのうちの一人が女性に近づき、「キモ〜ノ?キモ〜ノ?」 と聞いた。女性はそんな時も上品に首を斜め 45度に傾けながらニッコリとうなずいている。外人さんは 「Oh〜」 と感激し、次に 「ニホンガミ?」 と女性の頭を指さした。アップにしてはいるが日本髪ではないので女性はやさしく微笑みながら首を横に振った。外人さん二人は 「髪は違うみたいだけど着ているのは着物だ」(予想)と話し合っている。

  女性は 『なんば駅』 で降りたのだが、外人さん達は手をニギニギして 「バ〜イ」 と言っていたが、自分たちも降りる駅だと気が着いてあわてて降りていった。女性は店に勤めている人だったのかもしれないし、外人さんは宴会(パーティ(?))に向かうところだったのかもしれない。

  通勤の際には、いろいろな人を目撃できるが、これから重なる様々なイベント帰りの人たちが楽しい光景を繰り広げてくれることを期待しつつ今年も残り少なくなった通勤に励もうと思ったりしているのである。

2002 / 12 / 22 (日) ¦ 固定リンク


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