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雑感何となく感じたこと雑感何となく感じたこと

権利と立場 part2 権利と立場 part2

  11/24 の雑感に書いた JRの女性専用車両が開始されて約二週間が経過した。前後の車両に男ばかりが詰め込まれるのではないかと心配したりもしたが特に以前と変わりなく、それなりに女性も乗り込んでいるので安心した。女性一人であれば専用車両に乗るのかもしれないが、カップルの場合はそういう訳にもいかないらしい。

  駅構内のあちらこちらに女性専用車両の掲示があり、ホームの床にも力一杯ペイントし、対象の時間にはプラカードを持った駅員さんまで配置されているのに女性の列に並んでしまう男性をよく見かける。周りの状況にまったく気を配らないのか、堂々と新聞など読んじゃったりしているのである。駅員さんがツツっと近づき 「ここは女性専用です」 と言われ、慌てて移動している。

  その時のリアクションも人それぞれで、照れ隠しのためか無表情で移動する人、「わぁ!」 と慌てながら移動する人、並んでいる女性に 「すんません。すんません」 と誤りながら移動する人、ブツブツ文句を言いながら移動する人など様々である。男一人であればその程度で済むのだが、何人か一緒の場合は列を移動した後もゴチャゴチャと話をしている。

  若い男性のグループは 「なんでや」 とか 「マジでぇ?」 とか 「いつ決まったんや」 などと話し合っている。女性ばかりが並んでいる列を横目で見ながら 「いつもあの車両に乗ってたのに・・・」 と呟いたりして悲しそうな顔をしてい人もいる。中年男性のグループは 「なんで女だけなんだ」 と文句を言い 「男専用も作れば良いのに」 など、とんでもないことを口走っている。

  「そんな車両になんか乗りたくないやい!」 と心の中で毒づいたりしてみたが、その中年男性は女性ばかり贔屓(ひいき)されていると感じたのかもしれない。文句を言いながらも駅員の言うことに従うのは、まだマシな人たちである。先日、忘年会の帰りらしいサラリーマンのグループと同じ車両に乗り合わせた。

  そのグループは発車間際になって慌てて乗り込んできたのだが、どうやら隣りの女性専用車両に乗ろうとして注意されたらしい。若い社員は 「車両の中を移動させてくれても・・・」 と文句を言っている程度だったが、すっかりできあがっている上司らしき ”おっさん” は 「あっちに乗りたい」 とワガママを言い出した。

  「ダメですよ」 と若い社員に止められながらも 「ワシはあっちに乗りたいんじゃ〜!」 と叫びながら足をバタバタさせて駄々をこねているのである。若い社員が三人がかりで上司らしき人を取り押さえて 「もうすぐですからね。次の駅で降りますからね」 と必死に説得してる姿を見せられて、自分も周りの乗客も笑いをこらえるのに必死だった。

  たしかに、女性が優遇されている場所は多いと思う。居酒屋などでも男性より女性のほうが料金が安い店が数多くあるし、パチンコ屋にもレディース台を設けている店がある。電車とは違って隣りにおっさんが座るのが嫌だとか、そういうことではなく、普通のパチンコ台よりも玉が出やすくなっていたりする。

  たしか二十歳くらいの頃だったと思うが、女性専用台とは知らずに座ってしまい、目が飛び出るくらいジャラジャラと玉を出したことがある。優越感にひたりながらタバコを吸っていると台の上には 『女性専用』 の文字が・・・。「これはマズイ」 と思い、席を移動しようかと考えていたら店員さんがニコニコしながら近づいてきた。その頃は髪も長く、よく女の人と間違われていたので店員さんも勘違いしているらしい。

  それでも話し掛けられたらどうしようと内心はドキドキだった。いよいよ店員さんが隣りに立って 「出てますね〜」 と声をかけられた。まさしく絶体絶命である。男とばれてしまったら何をされるのか分かったものではない。玉は没収され、店の裏かなんかに連れていかれてしまうかもしれない。

  しかたないので少し間をおき、もてる限りの ”裏声” で 「ええ」 と答えると 「がんばってね〜」 と手を振りながら去っていった。ものすごい安堵感と体の力が抜けた脱力感で少しの間ボ〜っとしていたが、ふと我に返り 「もしバレたら袋叩きにあうかもしれない」 と慌てて精算して店を飛び出したのであった。

  女性とか男性とかの立場や権利だけではなく、世の中には様々な立場の人や権利の所有者もいる。au(KDDIグループ)が携帯電話で着メロならぬ 『着うた』 のサービスを開始した。「電話機から歌声が聞えてきてもな〜」 と、あまり関心はなかったのだが、このサービスには大きな意味があるらしい。着メロを購入する際の料金には著作権料も含まれているのだが、メロだと作曲者にしか印税が支払われない。

  ところが 『着うた』 であれば作詞者にも、歌手には歌唱印税も支払われることになるので皆が同じように権利が与えられるというわけだ。それを知って 「なるほどね〜」 とあらためて権利や立場を思ったりしたのであった。

2002 / 12 / 15 (日) ¦ 固定リンク


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