私的漫遊記 その一 私的漫遊記 その一
63時間ほど、ホームページの更新を休んでしまった。何を隠そう旅行に行っていたので更新作業ができなかったのであった。旅行と言っても観光目的などではなく、法事だったために 『楽しむ』 とか 『満喫する』 というのが目的ではない。”お気楽” モードで行動してはいけないのである。・・・とは言っても今回は七回忌で事実上 6年も経過しているわけだから、悲しみから思い出に変わっていることもあり気の重い行事ではなかった。
そうなると里帰りと極めて似た感じなので、”プチ旅行” 感覚である。したがって道中も ”どよ〜ん” とした雰囲気になる必要はないのだが、出発の朝の起床が 5:30だったため、半分目が閉じたまま ”どよ〜ん” とした雰囲気を振りまいていたものと思われる。周りの人には不愉快な思いをさせたのかもしれないが、眠たいものは眠たいのだ。しかし、精神的なゆとりもある ”プチ旅行” だったので、旅の途中で行きかう人々を観察することもできた。
朝早く千里丘の駅に向かって歩いていると、すでにスーツ姿の人とすれ違う。こんなに朝早くからスーツを着て出勤する人というのは、どういう人なのだろうと思ってしまったが、起き抜けの回転の鈍い頭でいくら考えても答えなんぞは導き出されるはずもない。「う〜む」 と考えている間に駅に着いてしまった。
6時 23分発の電車に乗るためには家を出るのが遅かったのでズンズンと必死に歩いた結果、着いた時には息も絶えだえの有様で、駅構内にどのような人がいたのかは記憶がない。遠くから電車が来るのが見えたので、あわてて改札を通り抜け、電車に転がり込んだ。
いつもの時間帯ほどではないにせよ、かなりの人が乗っていた。時間が早いこともあって寝ている人も多かったが、朝も早よからバッチリ化粧を済ませた女性もいる。「こんな早くからキッチリと化粧をして出勤する仕事とは何ぞや?」 と考えたが、まだ頭が回らないので途中で挫折した。
新大阪の駅からバスに乗って伊丹空港に向かったが、東三国くらいまでの記憶しかないのでパス。次に記憶が戻ったのは到着地点の 200m手前なのである。その間は熟睡していたらしく、エンジン音すら記憶に残っていない。唯一、覚えているのは ”オバチャン” の笑い声だけなのだ。人の睡眠にまで入り込んでくる ”オバチャン” のパワーは底が知れない。
それから先の飛行機の中、目的の空港に着陸までは上述と同様に記憶がないので完全に寝入っていたのだろう。現地での行動はあまりにもプライベートすぎて、ここに書いたところで誰も理解できないのだろうから割愛することにする。
帰りの空港では大好物の ”モスバーガー” を昼食にあてた。大阪でも食べられるものを食べなくても・・・と思われるだろうが、全国区のチェーン店であっても大きな差があるのである。マクドナルド、ロッテリアなどなど全国展開している店は多いが、地方で目にするものは大阪とは明らかに異なる。
モスバーガーの場合、代表的なモスバーガー、モスチーズバーガーを例にとってみると、まず第一にソースの色が違う。現地で出されるものは大阪のものよりオレンジ色に近い。大阪のソースはハッシュドビーフ寄りの色をしているが、現地のソースはスパゲティのミートソースのような色なのである。
そして何よりも違うのは野菜の量なのだ。トマトやレタスが使われているモノは大阪で注文するとメニューで見る写真はレタスはたっぷり、トマトも厚いはずなのに出てきたモノを見ると明らかに写真とは異なる。レタスは ”ヘナヘナ” になったのが 4-5枚、トマトは厚さ 5mmといったところだ。ところが現地で出てくるモノはメニューに載っている写真と同じ量のレタスやトマトが入っている。
大阪を否定する気はないが、食い道楽の街というわりには原価を考えると ”安く” 提供するためにはコストを削減せざるを得ない現実が 「如実に現れてるのだな〜」 と実感できた、法事のだったのにも関わらず結局は ”お気楽” モードでしかなった自分を反省している ”この瞬間” なのである。
2002 / 10 / 13 (日) ¦ 固定リンク