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雑感何となく感じたこと雑感何となく感じたこと

日本的情緒 日本的情緒

  いまだに梅雨(つゆ)が明けないのか、ここ数日は天気の良くない日が続いている。梅の実が熟する季節に特有の気候だから ”梅雨” と書くなんぞ、まことに日本的な情緒あふれる言葉だが、こんな気候は単なる ”雨期(うき)” である。湿度が高くジメジメしていて鬱陶しいことこのうえない。

  数年前から気象庁が ”梅雨入り” や ”梅雨明け” の宣言をするのをやめてしまった。今は 「梅雨に入ったらしい」 とか 「梅雨が明けたとみられる」 などと曖昧な表現をしている。梅雨入り宣言をしても雨が降らなかったり、梅雨明け宣言をした後にも雨が降り続くと文句を言われるからもしれないが、宣言してもらわないと少し寂しい気もしている。

  もっとも天気予報がはずれただけで恐い ”そのスジ” の人が殴り込んでくるという話も聞くので恐くて宣言などできないのかもしれない。そのスジの人は天気予報がはずれると競馬の予想に影響がでるため文句を言うのだそうだ。馬によって雨が降ってぬかるんだ地面を走るのが得意だったり苦手だったりするので天候は予想に大きく関わるらしい。

  梅雨入りや梅雨明けの宣言がはずれた場合、他に影響があるのかと思ってしまうが、現代は様々なところに影響があるらしい。スーパーやコンビニなどでは天候によって店頭に並べる商品を変えているところが多いので仕入れに影響が出る。梅雨入り宣言したのに雨が降らないと、雨を見込んで仕入れた商品が売れずに在庫になってしまったりするそうだ。各方面から文句を言われるのは困るだろうが、宣言してもらった方が 「あ〜梅雨なんだな〜」 という気分になるので是非とも復活してもらいたいものである。

  梅雨の時期に困るのは ”菌” が繁殖しやすいことである。実は先週 ”食あたり” してしまった。7/5(金)に食べた ”レバ刺し” が悪かったようだ。7/7(日)の夜からお腹の調子が悪くなり、翌日の朝には過度の下痢と腹痛に見舞われてしまった。午後からは熱もでてきたため病院に行くはめになってしまったのである。診断の結果は ”食あたり” で、原因はやはり ”レバ刺し” だった。

  ただし、食事をした店が ”食中毒” を出したのではなく、レバ刺しを食べたことによる ”食あたり” なのだそうである。医師の説明によると、どんなものでも生の食材には少なからず病原菌はあるそうで、普段だったら抵抗力があって問題はないのだが、体力が低下している時に食べると ”食あたり” してしまうらしい。さらにアルコールを摂取すると ”菌” が培養されるというではないか。

  そう言われると私用ではあるものの過密スケジュールで疲れていたところで ”レバ刺し” を食べてビールもガブガブ飲んでいた。逆に疲れていたからこそ ”レバ刺し” を食べたのである。そのことを医師に伝えると、それは日本人の間違った感覚で、疲れた時にレバ刺し、ユッケ刺し、馬刺し、生牡蠣などを食べるのはバクチ行為なのだそうだ。それを教えてもらい、身を犠牲にしてやっと少しだけ賢くなる自分を知ったのであった。

  子供のころは、それほど雨が嫌でもなかったように思う。道路わきの排水路を流れる雨水に草を浮かべて流れていくのを 「じー」 っと見ていたり、長靴を履いて水溜りの中をわざと歩いてみたりして遊んでいた。雨が上がると草むらで 「ゲコゲコ」 鳴いているカエルを捕まえたりもしていた。台風にしても今は嫌だが子供のころは近づいて来ると、むしろワクワクさえしていたように思う。

  何歳の頃のことか忘れてしまったが、激しく降った雨が上がると空には大きな虹が架かっていた。その一方を見るとすぐ近所から虹が始まっているように見えたので自転車に飛び乗り、その虹がどこから出ているのか見に行ってみた。少し走ると近くを流れる川から始まっているように見える。ところが近づこうとすると虹はどんどん遠ざかっていってしまうのである。一生懸命に自転車のペダルを踏んで逃げる虹を追いかけた。

  川に架かる橋を渡り、山道に入った。どの程度登ったのであろう?4-5メートル先の道の横を流れる小川に虹の始まりがあった。ところがそれ以上近づこうとすると、ふっと虹が消えてしまう。光の屈折の関係でそれ以上は近づけないのであろうが、当時はそんなことを知る由もない。「速く近づくからいけないのだ」 と考え、自転車を降りてそーっと近づいてみても虹は消えてしまう。そんなことを何度か繰返しているうちに、とうとう空に架かる虹自体が消えてしまった。

  がっかりしながら周りを見ると全然知らない場所だったので慌てて自転車に飛び乗り、泣きながら家に帰った。かなり幼い頃のことだったと思うが、強烈な印象があったので忘れずに覚えていて、今でも虹をみるとその時のことを思い出してしまう。今はひねくれた性格の ”おっさん” になってしまったが、子供のころはそれなりにメルヘンしていたのである。

  梅雨は嫌な季節ではあるが、たまに降る雨は風情があって良いものである。日本語は表現豊かなもので、同じ雨でも春雨(はるさめ)、紅雨(こうう)、花雨(かう)、新雨(しんう)、五月雨(さみだれ)、氷雨(ひさめ)などなど、季節によって呼び名も異なる。さらには降り方にも霧雨(きりさめ)、小雨(こさめ)、涙雨(なみだあめ)、小糠雨(こぬかあめ)、村雨(むらさめ)、豪雨(ごうう)、暴雨(ぼうう)などと様々な表現方法がある。

  「小雨だったよ」 とか 「霧雨だったよ」 と聞けばどの程度の雨なのか容易に想像ができるのが日本語の良いところである。外国語でも雨の量を想像できる言葉はあるのだろうが、涙とか小糠などと表現するのが日本的で良いではないか。花の咲く頃に降る雨に ”紅雨” や ”花雨” と名付けたり、新緑の頃の雨に ”新雨” と名付けるのもシャレている。

  食あたりで仕事を休むことになってしまい外出もできずにいたが、雨が降るのを窓から眺めて情緒にひたってしまった三日間だったのであった。

2002 / 07 / 14 (日) ¦ 固定リンク


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