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雑感何となく感じたこと雑感何となく感じたこと

デジタルな生活 デジタルな生活

  今は何でもデジタルに置き換えられアナログ機器を目にする事が少なくなってきた。レコードは CDに置き換わり、携帯電話も出始めのころはアナログ通信だったのだが、今ではほぼ 100%がデジタル通信に置き換わっている。今こうして利用している PCだって典型的なデジタル機器なわけである。

  そもそも 「デジタルとはなんぞや」 というと、量とか強さとか速さといったものを数字で表すことを 「デジタル化する」 ということが多い。身近なところでは長針、短針、秒針で時間を表現しているものがアナログ時計、時分秒を数字で表現しているものがデジタル時計というわけだ。

  デジタル時計で時間を表す場合は数字でハッキリと○○時と表示されるが、アナログ時計で時間を表す短針は微妙な位置を指している。例えば 3時であっても分が進むと短針は文字盤の 3時と 4時の間の微妙な位置を指すことになる。ところがデジタル時計では今が何分であろうと時間は 3時のままである。

  このように白黒ハッキリしているのがデジタルの特徴で、Yes か No、有りや無しやを 0か 1かで判断している。その 「0か 1か」 という情報ひとつが 1ビットと呼ばれ、それが 8桁つまりは 8ビットで 1バイトという単位になる。そしてそのバイトが 1,000(正確には 1,024)集まるとキロバイトに、次にはメガバイト、さらにギガバイトとなっていく。 ここで細かく説明している場合ではないのでこの辺でやめておくが、とにかくデジタルとは 0か 1の世界なのである。

  デジタル・デバイド(情報格差)という言葉を耳にすることが多くなったが、これは PCやインターネットなどのデジタル技術を使いこなせるか使いこなせないか、あるいは普及しているか普及していないか、という意味(問題)である。確かに我家でも PCやインターネットなしの生活など考えられなくなってきた。解らないことを調べたり、知りたい情報を得ようとするときに必ずお世話になる。

  身内が飛行機で移動しているときも無事に離陸したか、目的地には無事着陸したかなど、空港が運営している Webページを見ていると 10分毎に情報が送られてくるのでリアルタイムに状況を把握することができる。もう目的地から 「無事に着いたよ〜ん」 とか電話しなくても良いのである。

  普段とは違うものを食べようと思えば料理の作り方やレシピなど山ほど入手することができるし、何か買おうと思えば商品の特徴や性能を自宅に居ながらいくらでも入手できるので、ゆっくりと比較検討することができる。自身でホームページを持っていることもあり、さらには電話回線もプロバイダの契約も定額制になっているので今では PCの電源を切ることがなくなってしまった。24時間いつでも使用できるので、ちょっとした調べものでもすぐにインターネットを利用してしまうのである。

  海外で暮らす身内とも e-mailで簡単に連絡することができる。以前は連絡手段が電話か手紙しかなかったので、急ぎの連絡の場合には時差の関係から夜中まで起きて ”現地の朝” を待ってから電話するなどの努力が必要だったが、今ではちゃちゃっと文書を作成して、ほいっと送信しておけばそれで済む。まことに便利な世の中になったものである。

  こうやって PCが使えたりネット接続の環境があると知りたい情報を簡単に入手できたり、遠く離れた人と容易かつ安価に連絡したりすることができる。そうなると PCが使えなかったりネット接続の環境が整っていない人や地域とは大きな差ができてしまう。そういった違いによって生活の質に大きな差が生まれる問題をデジタル・デバイドと呼ぶのであるが、日本では iモードを代表とする携帯電話によるネット接続が発達しているので大きな個人差や地域差には至らずに済んでいるようだ。

  これからは本人が好むと好まざるとに関わらず、デジタル化の波はますます大きくなり、それに飲み込まれていくことになるのだろう。レコードが CDに、通話がアナログからデジタルに、ビデオが DVDに置き換わり、今では写真までもデジタルカメラで撮影する時代になった。そして総務省の主導で TVすらもデジタル化する計画が進められている。

  現在は TVの電波はアナログで発信されているが、それをデジタル波に変えようというものだ。難しい話は抜きにして、我々の生活にどのような影響があるのかと言うと、今ある TVが使えないということである。計画では 2006年末までに放送を開始し、2011年で今のアナログ放送を打ち切るということなので、アナログの TVが使用可能なのはあと 9年と 6カ月程度となる。

  実験段階でデジタル波にノイズが乗ってしまったり、設備投資に莫大な費用がかかるなどの問題もあり、計画どおり進む保証はないので一概には言えない部分もあるが、電化製品を 「10年は使いたい!」 と思っている人は今が買い替え時なのかもしれない。今 TVを買って、10年ほどしたらデジタル式の TVに買い換えるのである。

  なにはともあれ、デジタル化の波は広くそして確実に我々の生活に入り込んできているわけなのだが、人間はそれに毒されないように気をつけなければならないと思う。コンピュータ症候群という言葉あるが、今では長時間 PCを操作することによる目の疲れ、頭痛・肩こり・めまい、そして、ひどくなると吐き気まで起こることを指すようになった。

  しかし、10年ほど前に指摘されていたコンピュータ症候群とは先に説明した 0か 1かしか無い世界に長時間浸ることによって結果を早く、しかも Yesか Noかでしか求められなくなってしまうことを指していた。事実、コンピュータ業界に身を置いて 20年にもなる自分にもその傾向が表れているような気がする。どんなに時代が進もうと、どんなにデジタル化が進もうとも 0か 1かだけで世の中が成り立っているわけではないということをもう一度考えてみる必要があるのかもしれない。

2002 / 05 / 19 (日) ¦ 固定リンク


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