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雑感何となく感じたこと雑感何となく感じたこと

モラル-2- モラル-2-

  先週の雑感からの続き・・・

ムネオくん 「言ってませーん」
マキコさん 「同じ班のノガミくんも鈴木君が言ったって言ってまーす」
ノガミくん 「ぼくはそんなこと言っていませーん」
他の生徒からは、このままでは授業が始められないと文句が出てきました。
担任のコイズミ先生は、こともあろうにムネオくん、マキコさん、ノガミくんの3人を転校させてしまいました。

  ・・・いったい何をやっているのだろう?このような解決を我々国民は望んだのではない。NGOが重要な会議に出席できなかったことは外交上の失敗であり、それが一人の政治家の意思によるものであれば世界中に恥をさらしたことになる。政治家の意思が関与していないのであれば、どのような理由で外務省が特定の NGOを排除したのか理由を明確にすべきだ。

  外交に失敗したのだから、どのような理由があるにせよ野上事務次官の更迭は当然のことだと思う。一般社会で言えば総責任者である大臣の更迭も当然かもしれないが今回は事情が違う。大臣さえも知らないところで事態は進展していたわけだし、そもそも重要な事が大臣の知らないところで決定されること自体に問題がある。

  一般論では事件や事故が起こった場合、被害者の証言に最も信憑性があると言われている。そういう意味では今回の ”被害者” である NGO代表が発言している 『外務省から 「鈴木先生にあやまれ」 と言われた』(簡略化)というのが最も信憑性のある ”証言” であり、国民の多くが鈴木宗男氏の関与があったという印象を強く持っているに違いない。

  期待されていたのは鈴木宗男氏の関与を明確にし、その責任を問うこと。つまりは省庁と ”族議員”との関係の見直しであり、政治が改革されることだったと思う。そして小泉政権の下であれば、それが可能かもしれないという大きな期待があったはずだ。かつてないほど国民が政治に感心を寄せている。田中大臣更迭の第一報は深夜 1:00頃だったにも関わらず NHKの視聴率が 10%を超えたらしい。

  それだけの感心と期待を受けての結果が ”究極の玉虫色”になってしまおうとしている。期待が大きかっただけに反動も大きかろうと予想していたが、約70-80%だった小泉政権への支持率が 約40-50%程度に急落した。報道機関によって数字はまちまちだが、天井と底を見ると半分になってしまったわけだ。

  国民は経済不安と同時に日本の政治は変われないのかもしれないという不安にさらされる事になってしまった。海外投資家も同様だったようで日経平均やTOPIXが大幅に下落している。経済アナリストなどは難しいことを言うが、省庁と族議員の関係が改善されない = 政治改革・構造改革が進まない = 日本経済は立ち直れない。という単純な構図だと思う。

  民間企業は合理化、リストラ、人員削減など涙ぐましい努力を続けて経営の安定化を図ろうとし、国民は人員整理に耐え、消費を削り生活を守ろうと必死になっている。政治改革・構造改革が進み経済が復活することを信じて痛みに耐えているというのに政治家は既得権益、派閥の力学から抜け出すことができていない。自己防衛の政治であり国民のための政治だとは思えない。

  まさにモラル・ハザード(倫理の欠如)である。今回の件は国民を落胆させ、海外から物笑いになっているのであろうが、それでも自分としては小泉政権を支持せざるを得ない。支持と言うよりは与野党を含めて総理大臣つまり国民のリーダーに適した人材が見当たらないと言う方が正確なのだが・・・。

  同じく先週から続いている問題は ”雪印”である。次から次へとよく問題が出るものだと感心してしまうくらいの悪行三昧である。雪印は地に落ちたブランドの代名詞になってしまった。消費者の信頼を裏切っただけでなく、詐欺行為という刑事事件にまで発展してしまった以上、食肉部門からの撤退も当然のことだろうと思う。ある報道機関のスクープによると、雪印乳業も ”牛乳” から撤退することになりそうだ。

  先週も書いたが牛乳を納めていた酪農家や宅配の牛乳屋さんなどの影響を考えると社会的責任は大きかったはずなのに企業やその従業員のモラルが欠如していたために業界全体に迷惑をかけることになってしまった。乳製品関連の業界だけでなく、食肉関連、広くは食品全体に消費者が不安を抱くことになっている。

  雪印の不正行為は氷山の一角だと言われている。売られている食品は輸入品なのかの国産なのか?表示されている産地は正しいのか?賞味期限は正しいのか?消費者にとって唯一の情報源であるラベルが信用できないのだとすると何を信じて買い物をすれば良いのか?

  政治も食品も信用できない国に住んでいるのが嫌になってしまう。だからと言って、大騒ぎして出馬したくせに訳の分からない理由で辞職してしまった大橋巨泉のように海外を渡り歩くような余裕もない。本当に消費者、国民の方を見て商売や政治をしてほしいと切に願う。

  小泉純一郎、田中真紀子、石原都知事で新党を結成して日本の構造を根本から作り直してもらえないだろうか?などと、ありもしない事を夢想しなければならないほど落胆してしまった一週間だった。

2002 / 02 / 03 (日) ¦ 固定リンク


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