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雑感何となく感じたこと雑感何となく感じたこと

おばさんのマーチ おばさんのマーチ

 今日、地下鉄御堂筋線でとてつもなくインパクトの強いおばさんを目撃した。

 電車内は読書の時間と決めているので、いつもの雑誌をいつものとおりに読んでいたところ、どこからともなく軽快な歌声が響いてきた。どうやら隣の車両からのようだが何の曲か解らない。少し気にはなっていたが再び雑誌を読みふけっていると、いきなり車両間のドアが開き、耳をつんざけとばかりの大きな歌声と、声の主である”おばさん”が出現した。

 あまりのことに驚いて口をあんぐりと開けたまま”おばさん”を眺めていた。”おばさん”の歌うその曲は、「元気を出そう」というのが主題の行進曲のようだが、とんでもなく古い歌なのか、はたまた”おばさん”のオリジナルなのか定かではないが、まったく記憶にない代物であった。

 ”おばさん”はキッと前を見据え、謎の曲を歌いながら行進していく。途中で急に立ち止まり演説をはじめるのだが、何を言っているのか何を主張したいのかは残念ながら理解できなかった。

 ひとしきり演説をおこなった後、再び例の曲と共に行進を開始して、さらに隣の車両へと移っていった。そして”おばさん”の声が徐々にフェードアウトしていく。ふと我に返り、周りを見渡すと”おばさん”を気にしているのは自分くらいで、皆それぞれに惰眠を貪ったり新聞を読んだりして何事もなかったように振舞っている。

 電車が次の駅に着き、扉が開くと例の歌声がホームにこだましている。その声が徐々に近づいたと思った瞬間、目の前のドアから”おばさん”が出現し、目の前で立ち止まって演説を開始してしまった。細い体からは信じられないほどの大声の持ち主で、こぶしを振り上げながら何かを主張している。

 向いの席に一人分のスペースがあり、演説に疲れたのか、”おばさん”がドッカリと腰を落ち着けた。なにやらブツブツ言っている間はよかったが、再び大声で何かを主張し始めた時、隣に座っていた若い女性がいたたまれずに席を立とうとした。すると”おばさん”は「逃げる事はない!自分が席を立つから座っていなさい!」と言い放つではないか。指示された女性も力が抜けたように席に座っていた。

 ”おばさん”は宣言どおりに席を立ち、乗車口に陣取って例の歌を歌っている。次の駅についたとき、ホームにはその乗車口から乗り込む人が並んでいたが、ドアが開いたとたんに、とんでもない大声の例の歌を聴かされ、サラリーマン風の人が「おわぁー!」と驚きながら別の乗車口に走り、OL風の女性は驚きのあまりにしゃがみ込んでしまう大騒ぎとなった。そんな状況には目もくれずに”おばさん”は歌と共に悠々と電車を降り、そのまま行進しながら去っていった。

 雑感であるわけだから、感じた事などを書かなければいけないのだが、自分のような凡人の理解をはるかに超えた次元の出来事には、これと言った感想もなく頭上にポン!と浮かんだ「?」マークと、「なんだったのか?」という思いだけが残ったできごとだった。

2000 / 10 / 10 (火) ¦ 固定リンク


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