旅立ちの時

二日後の 18日、月曜日に大阪を離れる。 大阪で書く雑感も今日が最後だ。 部屋の片隅に段ボール箱が積み上げられ、棚の食器や本も消えて生活感を失いつつある中で、ジワジワと寂しさがこみ上げてくる。 この街で暮らすこと 13年と 5カ月、一度も転居しなかったのでこの部屋にも同じだけの想い出がある。

転勤で大阪に来た三カ月後に阪神・淡路大震災を経験し、二年八カ月後に勤めていた会社が倒産。 その後もいろいろあって、多難な生活を送ったが、多くの人とも出会うことができた。 関西の文化を知らない我家に対して親切に教えてくれる人、果物や旅行先のお土産、季節の料理などを分けてくれる人、四季折々の野菜を分けてくれる人、ある一組の夫婦を除いて、やさしい人ばかりだった。

心残りは JR千里丘駅のエスカレーターの完成を見られなかったこと、ダイヘン跡地に阪急の駅が完成し、市の主要機関が集約されるのが見られなかったこと、渋滞著しかった高架下の工事の完成をみられなかったこと、関西ローカルのテレビが見られなくなることくらいか。

いつまでも若いつもりでいたが、先週の夕方に 『お買物日記』 担当者と携帯電話の機種変更をした際、そして不動産会社に出向いて契約を進めている際、若い担当者から 「お父さん」 と呼ばれてしまった。 今までそんなことはなかったのに、最後の最後で 「お父さん」 の二連発である。 大阪で 13も歳をとってしまったのは確かだが、それぞれの担当者に告ぐ! 君らくらいの歳の子を持つほどオッサンではない!

・・・最後にきて関西人に喧嘩を売っても仕方がないが、この際だから言っておく! 引越しの作業疲れで妙に老け込んで見えるだけだ! 半分以上が白髪になっているが、毛染めなど面倒だからしていないだけだ! 最近になって老眼が進行しているが、遠くは良く見える! 腹も出ているが一年に及ぶバランスボール生活で 1.5cm くらい細くなった! 君らが思うより・・・ちょっとだけ若いんだぁ!!。

・・・・・。

多くの人が気付いていると思うが、我々は北海道からこの地にやってきた。 そして今回、その北の大地に帰る。 土も空気も水も、やはり生まれ育った土地のものが良い。 ご近所の方々、当サイトを訪れてくださった方々、いや、大阪の人達、いや、関西人が好きだったが、鮭が生まれ育った川に遡上するように、本能的ではあるが北に向う。

もう千里丘の住民ではなくなってしまうが、今後一年間は縮小しつつも、このサイトを維持していくつもりである。 大阪を旅立つ 18日から数日間は、Webページの更新はできない。 しかし、ヒマを見つけては携帯電話から 『管理人の独り言』 に投稿しようと思う。

『掲示板』 や E-mail で激励していただいた皆さんや、直接お会いしてサイトについてお話を頂いた方々には本当に感謝している。 そして、今後もご協力頂ければ幸いである。

まだまだ引越しの準備があるので、もう時間がない。 大阪で書く雑感はこれで終わりにしようと思う。