何もネタがない時は

過去にも何度か書いたように、この雑感を書こうとパソコンの前に座ればそれほど苦労することなくネタが浮かぶのが常なのだが、年に何度かは何も思いつかず真っ白な空間を埋めることができないことがある。

まさしく今日がそれであり、パソコンの前で 10分ほど腕組みしながらう~むと唸ってみたが、スカスカの脳は何の活動もせず、ただ流れる音楽を聴いていたりする始末で、このままでは何もネタが思い浮かばないと判断したため、とりあえずはキーボードをポコポコ打っていれば流れで何とかなるだろうと思ったものの、今こうしている間もさっぱり書くことが決まらず途方に暮れたりしているところだ。

そう言えば先月の雑感に書いた右隣の家だが、すでに越してきてから三カ月が経過するというのに一言も話しをしたこともなければ挨拶もしたことがなく、相変わらず 『話しかけてほしくありません』 的なオーラを放っており、目も合わそうとしないのでこちらとしてもお近づきにはなろうと思わず、積極的に関わろうとはしていない。

この地区の町内会では右隣の家から回覧板を受け取って左の家に回すのだが、以前までと同様に少し離れた家の人が持ってきてくれるので、右隣の家は町内会にも入っていないものと思われ、とにかく、とことん近隣住人と関わり合いになりたくないようだ。

数日前、散歩帰りに隣の家の横を通った際、カーテンの下から顔を出し、こちらを見ている犬の姿があり、住んでいる人間は好きになれなくても犬は別なのでじっと見返していると、横から黒猫も顔を出してきた。

以前の独り言に書いたように、その犬は住人がすべて出払うと寂しくて狂ったように鳴き続けると思っていたのだが、遊び相手の猫がいるのであれば寂しくはないだろう。

もしかすると、飼い主がいなくなったのを良いことに猫が犬をいじめ、犬が 「やめてくれ~、やめてくれ~」 と吠え続けているのだろうか。

好きにはなれないお隣さんではあるものの、我が家の中で一番大きな窓の目の前に家があるので否が応でも行動が目に入ってしまうことがある。

数日前、スズメの夫婦が暮らして子育てを終えた換気口の中から巣として使われていた小枝や枯れ草を取り出していたのだが、その量たるや驚くほど膨大なものであり、いったいあの小さな換気口にどうやって入れたのかと思うほどぎっしり詰め込まれていたようで、出されたものはゴミ袋の半分ほどになっていた。

掃除を終えたあと、換気口には目の細かなネットが張られてしまったので、二度とスズメが住み着くことはないだろう。

それはそれで寂しい気もするが、早朝からスズメが大騒ぎして起こされることもないだろうから少し嬉しい気もしないではない。

そして、スズメたちを追い出すのではなく、少なくとも子育てが終わってスズメたちが巣立つのを待ってから換気口を掃除したのだから隣の住人にも少なからず優しさはあるようだ。

ここ数日、暑い日が続いている。

今年は冷夏になるという長期予報が出ていたというのに、それが直後に撤回されて例年より暑くなるなどと 180度異なる予報に変わったのはいかがなものかと思わないでもないが、長いことずっと天気を見守り、天気と戦ってきた漁業、農業従事者の方々は経験と勘から独自の予想をされるらしい。

仕事の関係で農業をされている方と夏のはじめに話しをしたのだが、その際に世間話として今年は冷夏という予報がでているので作物の生育など心配なのではないかと尋ねたところ、長期予報は当たらない、今年はそれほど悪くないとおっしゃっていた。

その時はそういうものなのかと適当に相槌を打っていたが、実際に長期予報が変更されたので驚きつつも、やはり経験に裏打ちされた何かが人工衛星やコンピュータなどの科学技術をも上回る精度で的確に予測できるのだからすごいものであると深く納得させられた。

やはり熟練の技とか経験というのはすごいものである。

などと書いているうちに、ほどよき感じになったので今週の雑感はおしまいにしようと思う。