閉塞感

この日本に漂う閉塞感はなんだろう。

国民の誰もが明るい未来を想像できない。

将来の年金制度はどうなってしまうのか。

この国の社会保障制度はどうなってしまうのだろう。

今の教育制度のままだと国際競争力のある人材は育たない。

今の制度のままだと地方の疲弊は進むばかり。

このままだと日本そのものが競争力を失い、資金が流入しなくなる。

世界市場を相手にしている大企業は日本に本社を置く必要性を失い海外移転。

日本から輸出するものがなくなり、貿易赤字国に転落。

輸入大国になるも、肝心の輸入資金が枯渇して買い付け不能に。

資源の調達を国内に頼るも、すでに第一次産業である農林業、漁業、鉱業が崩壊し、著しく自給率が低下しているため食料もエネルギーも不足。

生きるための奪い合い、略奪や強奪が横行し犯罪率が悪化。

弱肉強食、腕力だけがものをいう時代が訪れ、警察や司法が無力化。

法秩序をもたず世界常識の範疇にない国へ・・・。

悪夢のような未来像だが、誰も否定したり一笑に付したりできないくらいのリアリティを持っているのではないかと思う。

何かが変わらければ暗黒の未来へのカウントダウンは止まらない。

変わらなければいけないのは日本人そのものであり、今までとは違う意識で国を率いるリーダーを選ばなければいけないのだと思う。

つまり、今の政治を変えなければ、官僚システムを変えなければ奈落の底に落ちるのを止めることはできないのではないだろうか。

民主党幹部はこれから先も一年は政権を維持し、来年夏に衆参同時選挙を実施したい考えなのだそうだが、このままの状態で政権を維持できると思っていること自体が無能な証拠だ。

そもそも民主党に政治を任せようとした時点で国民の意識は変わった。

いや、変わったからこそ自民党や官僚に国の命運をかけることはできないと判断し、脱官僚をかかげた民主党を選んだ。

変われなかったのは国民ではなく政治家のほうである。

ならば再び選択するしかないが、現状のままでは民主党政権だろうと自民党政権だろうと大差なく、日本が変われるとは思えない。

だから大阪の橋下市長が率いる維新の会が注目を集めるのだろう。

彼の政治手法や人柄、思想がどうであっても構わず、ただ現状のシステムを破壊さえしてくれたらそれで良いのではないだろうか。

その後の再構築で誤った方向に向かいそうになったら民主的プロセスで再び指導者を選択すれば良いのだから。

そのためには維新の会に力をつけてもらう必要がある。

だとすれば、選挙を急ぐより民主党幹部の思惑どおりに来年の夏まで時間をかけ、維新の会内部も国民の意識も熟成するのを待ったほうが良い。

多少は独裁的で強引なくらい力強く方向性を示すことができるリーダーが必要とされている。

橋下氏を全面的に応援している訳ではないので、できることなら小泉進次郎、河野太郎、渡辺喜美あたりも力をつけて、現状の日本のシステム破壊に一役買ってほしいと願っているが。