フランスの新聞社の風刺画が話題になっている。
テロを恐れない姿勢は評価するが、先日の雑感でも触れたように物事には限度というものがあり、掲載された絵は度が過ぎるのではないかという疑問が残る。
風刺とは、文字通りチクっと刺すものだ。
描かれた側も、
「痛いところを突いてくるな~」
と苦笑いし、見る側も思わずクスっと笑ってしまうような、なるほどと感心できるような、それなりに品のあるユーモアがなければいけない。
風刺画だと言っている絵には残念ながら知性も品性も感じられず、ただ対象者を愚弄し、侮辱して笑いものにしているように見える。
別の新聞社だったが、フランスでは福島原発事故に関する風刺画で手足が三本あるやせ細った相撲の力士が戦っている姿を描いて日本政府から厳重抗議を受けた。
テロなど決して許されるものではないが、表現の自由を盾にして、またそれを笠に着て好き勝手なことをするのは許されるのだろうか。