去年の10月に二十歳の誕生日を迎えたマユちゃんは今年が成人式だ。
この街では今日が式典だったのだが、となりの店の駐車場には朝から何台もの車が停まっており、例年通りに着付けをするお客さんが来ているのだと思っていた。
ところがいつまでも車がなくならないので不思議に思っていると、それはマユちゃんの友だちだったようだ。
昼食の準備中、偶然に晴れ着姿のマユちゃんを見ることができた
頭のテッペンから指先までキラキラに飾られたマユちゃんは眩しいくらいに綺麗で光って見える。
隣に住むオッチャンとオバちゃんは、窓の外をシズシズと歩くマユちゃんの姿をながめ、ただひたすらタメ息をついたりしていたのであった