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2006年 7月22日

夏休み 夏休み

  今日は暑くなったが、昨日までは気温も低く、何だか実感が湧かないまま夏休みに入った子供たちも多いことだろう。 例年より梅雨が長引いているので 7/137/18 に見たセミは伴侶どころか仲間とも出会うことなく天寿を全うしてしまったに違いない。 何ごともタイミングというのが重要である。

  今の子供たちは夏休みに何をしているのだろう。 休日に子供の声が聞こえず、夕方も暗くなりかけてからバタバタと走る足音や友達との話し声が聞こえ始め、(こんなに遅くから遊び始めなくても・・・) などと思ったりしていたのだが、よくよく考えてみると、現代っ子は休みの日でも塾通いをしていて、夕方にならなければ遊ぶ時間がないほど忙しいのかも知れない。 それは夏休みも同様なのだろうか。

  自分が子供の頃は、あまり夏休みを嬉しく思ったことがない。 決して勉強が好きだった訳ではないが、学校で友達と遊んでいるのが大好きだったので家にいても面白くなかったのである。 自分が育ったのは商業の街だったので、多くの転勤族で構成されていた。 長い休みになると里帰りで人口が一気に減ってしまい、親に連れられて友達も街から消えてしまう。

  小学生の頃は父方の祖父母の家に行くことが多かった。 夏休みの初めに車で 3時間の距離にある父親の実家に向う。 我が両親としては顔見せ程度に考えて帰省しており、2-3泊して帰るつもりなのだが、自分は帰っても遊び相手が少ないので、そのまま祖父母の家に残ると言い出す。 低学年の頃は親も心配して 「寂しくない?」 などと聞いてきたが、「ぜんぜん」 と応えて怒らせたりしていた。

  実際、親と何日も離れて暮らしても全く寂しがらないという、親からすれば可愛い気のない子供だったらしい。 祖父母の家の裏には幅 1m くらいの小川があり、その上流には水量を調節する小さなダムのような形をした堰 (せき) もある。 その小川を挟んで両側には子供の足でも登ることが可能な山があり、遊び場には不自由しなかったのである。

  5分ほど歩けば海にも行けたので、毎日が楽しくて仕方がない。 おまけに祖父母は両親とは異なり、暗くなってから家に帰ろうと、山から転げ落ちてキズだらけになって帰ろうと叱られることもなかった。 父親は 7人兄弟だったので、子育てに慣れており、男の子が多少の ”やんちゃ” をして帰ってきても気にも止めなかったのだろう。

  朝から晩まで山に登っては虫を捕まえ、川で小魚を捕ったりザリガニを捕ったりして遊び、それに飽きると海に行って遊ぶという毎日で、完全なる野生児と化していた訳だ。 当時、自分の叔父である父親の末弟はまだ高校生で家におり、夜になると布団の上でプロレスの真似をして遊んでくれたりした。 一日中ドタバタと体を動かしているので食事が美味しい。 夜は疲れ果ててコトンと寝てしまう。

  そんなこんなで夏休みの期間中、祖父母の家にいると喘息持ちで病弱なはずの体が嘘のような健康体となり、顔色もよく適度に肉もついた元気な男の子に変身する。 夏休みの終わりに迎えにきた両親が驚くやら喜ぶやら、憎らしそうにするやらの複雑な顔をしていたものだ。

  そして、いよいよ祖父母の家を出発する時間になると、もの凄く寂しそうにしていたらしい。 そんな自分の顔を見て両親は怒り出す。 「ニコニコして勝手に泊まって帰るときに寂しそうな顔をするとは何ごとぞ!」 と母親などは逆上気味に怒鳴り散らすのだが、そんな声は無視して遠く去り行く祖父母の住む街を名残惜しく見つめる自分なのであった。

2006 / 07 / 22 (土) ¦ 固定リンク

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