2003年 4月13日
加齢 加齢
少しずつではあるが、確実に暖かくなってきている。暖かいのを通り越して暑くなるのもすぐなのだろう。そうなると当然のことながら汗をかき、バクテリアが繁殖して臭いを発生させることになる。歳が加わるごとに体臭もきつくなってくる。我が身もいわゆる加齢臭(かれいしゅう)、もっと平たく言えば 「オッサン臭い!」 という状態になるのではないかと少々気になりだした。
最近では加齢臭を防ぐモノがいろいろと発売されている。石鹸、シャンプー、下着、靴下、靴の中敷、消臭スプレーなど様々であるが、特に肌着などは売れ行きが好調らしい。それだけ臭いを気にしている人が多い証拠なのなだろう。たしかに夏場の電車内はオッサンの臭いと女性化粧品の匂いが入り混じったとんでもない状況になる。
いまさら女性にモテたいとは思わないが、人に不快感を与えて平気でいられるほど無神経でもない。自分に体臭があり、人に嫌な思いをさせているのであれば対策を講じなければなるまい。人間である以上は体臭があって当然なのだが、それが他人に不快感を与えているかは判断が難しいところである。はっきりと注意してもらえれば自覚できるが、そんなことを口に出せる人がいるものでもない。
身内に確認したかぎりでは、今のところは ”まだ” 臭くないとのことなので少し安心しているが、年齢からいっても今年の夏に臭くならないという保証はない。思い起してみると、父親は足が臭いという人ではなかった。一緒に生活する時間が極めて少なかったため、体臭に関する記憶はない。覚えているのはタバコの臭いだけである。実際にどうだったのかは、すでに鬼籍に入っているため確認することはできない。
遺伝的な要素もあるとすると自分も足は臭くなく、タバコの臭いはすれど、ひどい体臭はないものと思われる。このままでいられたら問題はないが、否が応でも年齢は積み重ねられていくものであるため、いずれは加齢臭対策グッズのお世話になる日が確実に来るのであろうと覚悟している。
誰しも歳はとりたくないものであるが、確実に ”それ” は忍び寄ってくる。最近は固有名詞がなかなか思い出せなくなってしまった。人名はもちろん、グループ名など、特にカタカナ関係があやしい。これなど完全にオッサン化した証拠である。話をしている時に思い出せず、何時間もしてから急に思い出したり、ひどい時には数日たってから何かの拍子に 「ぽん!」 と頭に浮かんだりする。
この調子だと報道関係を賑わせている 『アルカイダ』 だの 『ウサマ・ビン・ラディン』 だの 『バグダッド』 だの 『サダム・フセイン』 などという名詞を来年も覚えていられるか、いささか不安である。きっと、そのうち 「ね〜。昔アメリカが攻撃した ”あそこ” のヒゲの ”あれ” が・・・」 などと完全なる爺さんの会話になってしまうに違いない。まったく情けない限りである。
加齢と言えば、最近とってもショックなことがあった。・・・なんと白い ”まつ毛” が生えてきたのである。白髪が多いのは自覚している。すでにオッサンであるから鼻毛やヒゲに白いものが混じっているのも半分以上はあきらめている。しかし、しか〜し!である。「何もまつ毛まで白くなることはなかろう!」 と、机をバンバンして叫びたい気分である。
ある日、視界の端で妙に光が乱反射している。「どうしたのだろう?」 と鏡を覗き込むと、左目の目尻近くに一本だけではあるが白いまつ毛を発見してしまい、しばらくは言葉を失ってしまった。まゆ毛やヒゲが白い人は見たことがあるが、まつ毛が白い人など見たことがない。
あわててネットで検索してみると 「まつ毛が白髪の人を見たことがない」 だの 「一般的には白髪にならない」 などという記述ばかりである。国語大辞典で 『白髪』 を調べてみると、「年老いて白くなった髪」 などと書かれている。「”年(とし)” は良いとしても ”老いて” とはなんだ〜!」 と、これまた机をバンバンして文句を言いたくなってしまった。
他にもまつ毛が白い人はいないものかと、会社の行き帰りに白髪の人を見つけては近くに寄って確認しているのだが、未だに巡り合っていない。それどころか確認する場所が場所だけにタイミングが悪いと目が合ってしまい、気まずい毎日を送ったりしているのである。
2003 / 04 / 13 (日) ¦ 固定リンク