真性雑感 第二十四版

真性雑感 ~目次~

■ 保護主義

トランプ次期大統領の登場で、アメリカが極端な保護主義に向かうのではないかと懸念されている。

ヨーロッパでも移民の受け入れに反対する勢力が支持され、保護主義的な考え方が広がりつつあるらしい。

世界は今、他国のことなど考えている場合ではなく自国のことで精一杯なのか。

アメリカ、ヨーロッパ、そして中国も所詮は個人主義の国、そういう人種である。

個人主義とは、

国家や社会の権威に対して個人の権利と自由を尊重することを主張する立場。
共同体や国家、民族、家の重要性の根拠を個人の尊厳に求め、その権利と義務の発生原理を説く思想。
Wikipedia

なのであり、もの凄く大雑把かつ乱暴に言い換えれば自分第一、自分優先、もっと極端に悪く言えば自分さえ良ければそれで良いということだ。

そんな個人主義の人が集まれば自国第一、自国優先、自分の住む国さえ良ければ他がどうなっても知ったこっちゃないと、保護主義、右傾化するのは、ある意味当然のことかも知れない。

そもそも、そんな人種が世界秩序を守り、自由貿易をして世界が繁栄し、全人類が平等で平和な暮らしをしていくことなど難しいのではないだろうか。

自国の利益優先、自己の利益を優先させれば必ず争いが起こる。

アメリカをはじめ、ヨーロッパ各国も無理をしていただけであって、保護主義の広まり、うねりは本音が噴出している状態なのかもしれない。

昔はなかなか開国せず、海外企業の参入障壁も高かった日本は世界から保護主義的だと言われ続けてきたが、実は日本人の性質そのものは全体主義で、個を捨てて全体に従属することを得意とする。

以前から日本人ははっきりとした意見を述べず、玉虫色、曖昧だと世界から言われてきたが、こんな時こそ
「まあ、まあ、そう言わずに」
と曖昧な笑顔で調整役を果たし、世界の秩序維持、調和に奔走すべきなのではないだろうか。

■ トランプ次期大統領

そのトランプ氏はツイッターで

トヨタはアメリカ向けのカローラを生産するため、メキシコに新しい工場を作るという。
ありえない!アメリカ国内に工場を作らないなら、高い関税を払え。

と、恫喝とも言える警告を発した。

これまでにもフォード社などに対して警告し、メキシコ工場計画を撤回させてもいる。

アメリカ政府内では
「ツイッターに投稿し、重要政策を詳しい説明もなく一方的に伝える手法は混乱を招く」
と批判が強まってもいるらしい。

・・・。

重要政策をツイッター・・・?

ヒラリー・クリントン氏が国務長官在任中の公務に私的な電子メールアカウントを使っていたことを批判し、それは犯罪だとまで言っていたトランプ氏である。

重要政策をツイッターに投稿するなど私的メールアカウントどころの騒ぎではない。

メールは不正に入手するか、のぞき見でもしなければ内容を知られることはないが、ツイッターに投稿すれば何千万、何十億人の人が誰でも自由に見ることができる。

自分がやっていることが彼には分かっているのだろうか。

■ 従軍慰安婦問題

日本と韓国の間では慰安婦問題が『最終的かつ不可逆的に解決され確認する』としていたはずである。

しかし、釜山の日本総領事館前に慰安婦を象徴する少女像を設置した問題で韓国政府は具体的な動きを見せていない。

朴槿恵(パク・クネ)大統領が弾劾訴追されて職務停止状態にあり、韓国は政治が機能していないこともあるだろうが、事実上の黙認と受け取られても仕方のない状態だ。

従軍慰安婦が単なる組織売春だったのか、日本が力ずくで行った行為なのかという議論が残るにせよ、確かに日本が行った行為は愚かなことではあるが、それは解決済みの一件である。

世界に発信された約束事を反故にして韓国民は恥ずかしくないのだろうか。

日本政府は対抗措置として駐韓大使の一時帰国させる決定をしたが、そんなことをしたところで韓国は痛くも痒くもない。

そんなことをするより、サムスン、LGエレクトロニクスなどに対して日本の電子部品、液晶素材、製造装置の供給をストップしてやれば良いのである。

あるいは日本の商社、三菱商事、三井物産、住友商事、伊藤忠、丸紅などすべてを経由させ、それぞれ粗利をとって販売価格を 5-6倍にしてやれば良い。

日本人がいつまでもニコニコと曖昧な笑顔を振りまいている訳ではないと思い知らせるべきだ。