スズメたちは大騒ぎの一日だった。
朝から始まった巣立ちは昼になっても終わらず、ヒナたちがなかなか巣を離れようとしない。
それでも一羽、また一羽と飛び立っていく。
ところが最後の一羽がなかなか巣を離れない 
いつまでもいつまでもチュンチュンと鳴いて親を呼ぶ。
その声を聞いているとこちらまで切なくなってしまった 
この調子だと夕方には声がかれて出なくなってしまうのではないかと心配になる。
ふと気がつくと鳴き声は聞こえなくなっていたので無事に巣立ったのかもしれない。
それとも鳴き疲れて眠ってしまったのだろか 
来週はお盆休みのところが多いようだが、この街のお盆はどんな感じなんだろう。
進学や就職で街から出て行く人が多いので、お盆には帰省してくる人も多いだろう。
普段より賑わうかもしれない 
スズメの夫婦の子育ては今日で終わりそうだ。
ヒナたちの鳴きかたが成鳥の声になってきたと思っていたら、今朝から巣立ちが始まっている。
やっと出てきたヒナたちだが、まだ巣が恋しいらしく周りから離れようとしない。
何度も巣に戻っては親スズメに追い払われている
人間界とは違い、親は子に厳しく巣立ちをうながす。
見ていて少し可哀想に思うが、そうしなければこれから単独で生きていけない。
ヒナたちはこれからも頑張って成長し、孫の顔でも見せていただきたいものである 