火事を出した居酒屋のマスターから涙ながらの電話あり。
出火は 23日、いろいろあって亡くなったママの通夜は 26日だったのだが、それを知り、葬儀会場が分かったのが当日の夕方だったため、参列することができないので急ぎ弔電だけ手配した。
電話はそれのお礼だったが、マスターはママを亡くしたことを悔やみ、自分を責める。
昨年の 10月に会った時は店に出ていたママだが、年末から年始にかけて急速に体調が悪化したという。
何年も前に大腸がんの手術をした影響で、リンパ浮腫となって足が 2倍くらいになるまでむくみ歩行に支障を来し始めたのと、同時に痴ほうを発症してしまったらしい。
それが進行性のものだったらしく、今月に入ってからは寝たきりとなってしまい、25日から入院して受け入れてくれる施設をさがすことになっていた矢先の出来事だったそうだ。
朝、いつものようにママを入浴させて食事を済ませ、マスターは外出した。
その外出中に火事になったのだが、その原因は床下で発生した漏電の可能性が高いという。
マスターは、
「あの時に外出しなければ・・・」
「もし外出しなければ助けてやれたのに・・・」
と自分を責め、声も途切れ途切れにむせび泣く。
しかし最後には、あの場所でもう一度店をやりたい、ママのためにも店を再建すると言っていた。
自分には何もできないが、可能であれば想い出がつながることを心から願っている。