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引っ越し引っ越し

先日の独り言に書いたように義兄は転勤族である。

数年単位での引っ越しを繰り返しているので、その段取り、手順、各種手続きなどは慣れているし、普段から引越しのことを考えて必要以上に物を増やさないように心がけていると聞いた。

そして、新居での荷解きや収納も手際が良いに違いない。

大阪から北海道に帰ることが決まった時、そして北海道で荷物を搬入する時は色々とアドバイスしてもらったものだ。

ただし、聞く側に知識や意識が乏しいためアドバイスが生かされたとは思えないような結果となってしまい、本当にそれがそこにあって不便ではないのかという単純なことすら解決しないまま何となく慣れてしまって現在に至っている。

それというのも引っ越しの経験値が低いのが主たる要因だ。

自分の場合は農耕民族の DNAを色濃く受け継いでいるのか、一箇所に落ち着くと余程のことがない限りは引っ越さない。

最初に一人暮らしを始め、過去の雑感で何度も触れた悪友のたまり場と化していた風呂なしボロアパートには 6年、次の場所には 4年、次も 4年、その次は短くて 1年、そして大阪では一度も引っ越さずに 13年以上くらし、北海道に帰ってきて同じ場所に住み続けて 7年が経過した。

途中、4年ごとに引っ越したのも一人暮らしが二人暮らしになったり結婚があったからだし、最も短い 1年は引っ越したとたんに転勤が決まったからであって大きなイベントがなければ住居を変えることはなかったと思う。

そんなこんなで引っ越しの心構えがないものだから、いざというときに物がまとまっていなかったり住み続けている間に物が増え続けたりしているので大変なのである。

自分は物に執着しないので必要のないものは捨てるのをいとわないが、なかなか捨てることができないのが 『お買い物日記』 担当者だ。

大阪から北海道への引っ越しの際、いくつもあるハンドバッグを大阪に来てから一度も使っていないもの、ここ数年は使っていないものと使用頻度の低い順に並べ、たとえそれが高価なものであろうと使わないものを持っていても、ましてや引越し先に移動しても仕方がないので過去二年間不使用のところでラインを引いて捨てることにした。

それは衣類も同じで、購入価格がどうであろうと時代遅れのものや過去数年は袖を通していないものは廃棄処分とした。

『お買い物日記』 担当者は渋々といった感じだったが、引越し荷物は少ないほうが良いに決まっているので心を鬼にして自分が主導し、かなりな数を処分した。

そして、この家には大きなクローゼットがあり、家具や家電製品もあったので冷蔵庫や電子レンジをはじめとする白物家電とテレビ、食器棚などの大きなものは必要とする人に譲った。

本を読むのが好きだったので知らず知らずのうちに増えてしまった文庫本も、500冊以上は古本屋さんに引き取ってもらった。

北海道では必要のないエアコンも業者に引き取ってもらい、こちらでは必要がなくなるパソコンラックや机、椅子、テレビ台、引っ越し直前に故障してしまったコタツに掃除機など、とにかく処分できるのものはすべて廃棄して身軽になった。

そして北海道に帰ってきて新居に荷物を運び入れる際、胸を張って長兄夫妻に宣言した。

そう、引越し荷物を極限まで少なくしたことを。

しかし、返ってきた返事は
「意外に多いね」
という一言だった。

・・・。

やはり引っ越し慣れしている人にはかなわないようである。