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気候変動気候変動

この冬は雪が少なくて助かっている。

除雪する回数も少ないし、一度に降る量も少なく除雪したところで簡単に終わる。

例年だと運んだ雪を窓際にうず高く積み上げているのだが、今年は一度も運んでいないので昨年末から自然に降り積もった雪のみで、しかもその量は10センチにも満たないだろう。

ここに住んで以来、最も少ない積雪量なのだが、『お買い物日記』 担当者が暮らしていた子供の頃はこんなものだったらしく、ここ数年の雪の量が異常なのであって今季くらいの量が普通だったとのことだ。

この街はそれが売りで、夏は涼しく冬も厳しくないので老後に住むのに最適と言われていたし、穏やかな気候が魅力的だったのである。

ところが最近では大阪の足元にも及ばないにせよ夏は夏で暑くなり、以前は北海道の住宅に設置されていることが稀だったエアコンも少しずつ普及が進んでいるし、冬は捨て場所に困るほど雪が降るのが常態化してしまった。

しかし、これはこの町に限ったことではない。

自分が子供の頃に住んでいた町は 『極寒の地』 というキャッチコピーが相応しい所で、この冬は北海道の陸別(りくべつ)という町でマイナス 26度になったとかニュースで伝えられていたが、そんな生やさしいものではなかった。

マイナス 20度程度など当たり前で、マイナス 30度、35度などというのもひと冬に一度や二度のことではなく、連日の寒さであらゆるものが凍りつくような世界だったのである。

寒い中を登校するのも寒い教室で勉強するのも大変だろうと、マイナス 25度になると学校は一時間遅れ、30度になると二時間遅れ、35度を超えると休校というシステムが確立されていた。

どんなに寒かろうと子どもは元気で、外がマイナス何度であろうと関係なく休みなのをいいことに雪の中を遊びまわっていたので、実は子どもを案じてではなく単に教師が寒いのを嫌ってのことだったのではないだろうか。

通学途中は顔が痛くなるほど空気は冷たく、思いっきり息を吸い込むと鼻の穴が凍って塞がってしまったり、まばたきをした瞬間に上まつ毛と下まつ毛が凍って目が開かなくなったりすることがあり、指で溶かして目を開けることも珍しくなかったほどの寒さだった。

ところが最近はマイナス 30度になることなど滅多になく、25度をこえるのもひと冬に何度かある程度になったと今もその町で暮らす母親が言う。

豪雪地帯で今も雪はどっさり降るが、寒さだけはマシになったらしい。

これはやはり地球温暖化の影響だと思われ、捕れるはずのない魚が水揚げされたり、以前は育たなかった植物が自生したりするようになった。

そもそも、北海道の米の評価がこれほど高くなったのも素直に喜んで良いのか。

北海道の米は冷害との闘いで生産が不安定な上、品質、食味ともに評価が低く、人が食べるより家畜の飼料米として流通していた。

重ねに重ねた品種改良と努力で寒さに強くなって品質も食味も向上したのは確かだろうが、最近は冷害と呼ぶほどの冷夏もなく、どんどん暖かくなって来ているので今の北海道は 20年前の新潟や秋田など、米処と呼ばれた地方と変わらない気候になりつつあるのではないだろうか。

江戸時代、米栽培の北限は津軽藩だったというから北海道では稲作が行われていなかったと思われるが、明治になって北海道に渡り、それがどんどん北に上がって昭和の半ばには旭川市近郊、最近では遠別町というところまで行ったので、数年後、数十年後には最北の地である稚内でも米が収穫できるようになるかもしれない。

そして日本の南から順に暑すぎて稲作に向かなくなり、マンゴーやバナナといった暖かい環境で育つ果物がビニールハウスなど使わなくても収穫できるようになり、訳の分からない見たこともないような魚が網にかかって漁師さんが腰を抜かしたりするのだろうか。

温暖化によって北極や南極の棚氷が溶けて冷たい水が海に流れ込み、海水の温度が10度以上も下がるわ、塩分濃度が下がるわで海流も変わり、寒流がやってきて寒くなってしまい、ついには氷河期へ突入という最悪のシナリオになりつつあるのかも知れない。

事実、北極の氷はどんどん溶けて 2012年夏に観測史上最小を記録更新し、海が開けて航路が誕生したなどと騒がれて 2013年の夏には北極の氷が姿を消すとまで言われていたが、なんと最近になって 60%も増加していることが判明し、ドイツのキール大学ライプニッツ研究所は 「地球はミニ氷河期に突入した」 との研究結果を発表した。

まさに映画 『デイ・アフター・トゥモロー』 を地で行くようである。

中国を代表とする途上国での大気汚染が止まらない。

原発停止によって日本は CO2削減目標に届かない。

10年後、20年後の地球はどうなっていることだろう。