散歩道にある桜の木の葉は残り少なくなった。
葉が残り数枚になると思い出すのがオー・ヘンリー作の 『最後の一葉』 だ。
粗筋はウィキペディアに任せるとして、大人になって物語を思い返すと様々な疑問が頭をよぎる。
主人公は、なぜ最後の葉が落ちると自分も死ぬと信じ込んでしまったのか。
病気で寝ていた主人公に気付かれず、最高傑作の葉の絵を描くことができるのか。
そして最大の疑問は、どうしてそれが絵だと気付かなかったのか。
少しでも体を動かせば、枝と葉がずれて見えるはずであり、風が吹いてもびくともしないのは不自然すぎるだろう
純文学というのは、そんな読み方をしてはいけないのかもしれないが。