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2003年 5月

歯医者 * 二軒目 * 歯医者 * 二軒目 *

歯医者 一軒目 二軒目 停滞期 三軒目 序章 三軒目 終章

  その歯医者は極端な商業主義だった。いささか唐突ではあるが、先週の続きである。いつも行っていた歯医者が廃業したため、次に通う歯医者を探していたところ、「知り合いが勤めている」 という理由だけで紹介された歯医者に行くことになった。腕が確かとかいう理由ではないのに少々不安を感じないでもなかったが、せっかく教えてもらったことでもあるので行ってみることにしたのである。

  ましてや当時は小学生だったため、自分で歯医者を選別する見識などあるはずもない。親に 「行ってこい」 と言われれば 「は〜い」 と従わざるを得ない。なんとなく嫌な予感もしたのだが、親の命令に従い渋々ながらも通うことになってしまった。小さな町ながらも市の中心部にその歯医者はあった。それまで通っていたところとは異なり、近代的な建物である。

  中に入ってみて患者の多さ驚いた。大きな待合室にたくさんの人がいる。歯医者は予約制であるから多くの人が待っているなどとは考えもしなかったし、それまで行っていたところでは他の患者さんに会うことすら少なかった。たまに待合室に座っているのは前の人が精算を待っているくらいのものである。ところが目の前には 10人以上の人が座っている。

  呆気に取られながらコソコソと空いている席に座り、目だけ動かして周りを見ていると、次から次に名前が呼ばれて診察室に人が入り、次から次へと治療を終えた人が吐き出されてくる。「なぜだ?」 と考えはしたものの頭の良くない小学生に理解できるはずもなかった。考えるのをやめて足をブラブラしたりしていると名前を呼ばれた。診察室のドアを開け、中を見て驚いてしまった。

  そこには数多くのイスが並び、歯医者さんが何人もいる。看護婦さんだか助手さんだかわからないが、医者の数以上の人たちも忙しそうに動き回っている。これだけの人を一度に治療できるのだから患者の回転が速いのも当然だと納得しつつも、その圧倒的な白衣の数にたじろいでしまった。「こちらですよ」 と奥の奥にある席に案内され、座って待っていると先生がやってきた。

  メガネをかけた先生は感情を持っていないような冷たい目の持ち主で、子供相手だというのにニコリともせずに 「どうしました?」 と、これまた感情のこもらない冷たい口調で聞いてくる。何となく怖かったので声に出さず、イ〜っとして虫歯になっていた下前歯を指差した。その歯をいろいろな角度から見て何事かを側に立っていた助手さんに告げ、先生は立ち上がって行ってしまった。

  どこに行ったのかと思えば今度は違う席で別の人の歯を診ている。なるほど医者の数より治療用のイスが多いわけだ。医者の行き先を見ていると助手さんがニコニコしながら寄ってきた。手に注射器を持ち 「麻酔しますからね〜」 などと言う。突然の出来事に驚き、口を閉じてイスにへばりついたが、そんなささやかな抵抗も空しく、口を開けさせられ歯茎に針を刺されたのだが、どうもおかしい。

  その助手さんは新人だったのか、注射がとても下手で針が歯茎を突き抜けている。それに気付かないものだから注射器の液体がチュ〜っと口の中に入って来る。「大変だ〜!」 と叫びたかったが、針が刺さっているので口を動かすこともできない。針が抜かれた後でゲホゲホとむせ返ってしまい、少し薬を飲み込んでしまった。「どうしたの?」 と聞かれ事情を説明すると、「まあ!それじゃあ・・・」 と言う。

  あやまってくれるのかと思ったら 「ごめんなさい」 も言わずに、もう一本注射されてしまった。二本目の注射では恐怖のあまりに体がカチカチに硬くなった。それからの治療も大変で、先生の腕はともかく、麻酔薬を飲んでしまったのがいけなかったのか 「うがいしてください」 と言われてもノドに感覚がなく上手にできない。水も口の横からデロリ〜ンとこぼれてしまった。

  家に帰り、歯医者での出来事を事細かに親に報告したが、「治療が終わるまで行け」 と言う。子供にとって恐怖でしかない注射を二回もされて悲惨な目に会ったというのに 「何という言い草か!」 と思ったが、親には逆らえなかったため、仕方なく最後まで通院した。そして、その歯医者を最後に、どんなに歯が痛くなっても、どんなに虫歯でボロボロになっても 20年以上もの間、歯医者に行くことがなかった。

  20年以上にも及ぶ壮絶な歯との戦いは激烈を極めた・・・が、続きは次週にすることにする。

2003 / 05 / 25 (日) ¦ 固定リンク

歯医者 * 一軒目 * 歯医者 * 一軒目 *

歯医者 一軒目 二軒目 停滞期 三軒目 序章 三軒目 終章

  最近では少しでも歯の調子が悪くなると、すぐに歯医者に行くことにしているが、以前は長い間 ”ほったらかし” にしていた。何せ 20年間ほど歯医者に行かなかったものだから、もうこれ以上は悪くなり様がないだろうというくらいボロボロだったのである。知り合いに歯医者で治療されるときの 「キュイ〜ン」 という音と、歯を削られる感覚が好きだという人がいる。あまりにも気持ちよくて寝てしまうのだそうだ。

  そんな人は珍しいのだろうが、自分は歯医者で治療を受けるのは決して好きではないが、眉をひそめるほど嫌いというわけではない。痛いのはもちろん嫌いだが、治療のときの痛み程度は我慢できる。だったら、もっとマメに通えば良さそうなものだが、歯医者の難点は通わなければいけないというところである。一回の治療で治るのであれば面倒ではないが、一本の歯が完治するまでに何度も通わなければならない。

  若い頃は金がなかったのと、遊ぶのに忙しいという理由で、歯医者には行く気になれなかった。子供の頃は自分に行く気がなくても親が勝手に予約を入れて無理矢理にでも通わされた。記憶の限りでは最初に歯医者に行ったのは小学校の二年生くらいだったように思う。

  その歯医者は腕(技術)には定評があるものの無愛想なことでも有名なところだった。大人でさえ 「あの先生は怖い」 と言うのだから、子供にとってはゴジラよりも怖い存在だったのである。歯医者まで一緒に来るような親ではなかったため、一人でトボトボと向かう足取りは重い。行ったことにして帰ってしまおうかと考えたことも一度や二度ではなかったが、そんな嘘はばれるに決まっているので勇気をふり絞り、重い足を引きずるようにして通ったものである。

  行く前に一応は歯磨きをして行くのだが、そこは子供のやることなので、どうしても磨き残しがある。それを見つけるとマスクの奥で 「ん゛ー!」 と声を出し、器具でガリガリと削りながら叱られる。「ちゃんとキレイに磨きましょうね〜」 などと優しく諭す人ではないのである。治療中も 「はい、うがいしてください」 などとは言わない。小さな声ながらも鋭く 「うがい!」 と命令される。

  長く口を開けていると疲れてきて、少しずつ開きが小さくなってくる。そんなときもアゴをワシヅカミにされて 「ん!」 と口を開けられる。まるで拷問にあっているような、軍隊で絶対服従させられているような恐怖の時間が過ぎていく。いくら怖くても声を出して泣くこともできず、恐怖におののき、目に涙を溜めたまま、時間が過ぎるまでただひたすら耐え忍んでいた。

  ところが、ある日を境にその先生の態度が一変した。子供を恐怖のどん底に叩き落し、大人にでさえも恐れられていた先生が、「はい。あ〜んして」 とか 「はい。ガラガラ〜ってうがいして」 などと、とても優しい。子供ながらに気味が悪く、違う意味で恐怖を感じたりしてしまった。その変貌ぶりを家に帰って親に報告したところ、「孫ができたからかね?」 と言う。

  鬼のような先生も自分に孫ができてみると 『子供は可愛い』 と感じるようになったらしいのである。当時聞いた話によると、子供に対する態度だけではなく、大人にも優しくなったらしい。人は何かのキッカケで変われるものだと、今になって思ったりしている。それからは、「腕は確かだけど偏屈な先生」 という評価から 「腕も確かで優しい先生」 という評価に変わり、多くの患者をかかえる評判の歯医者になった。

  それから長らく黄金期は続いたのだが、先生が高齢になり、後を継ぐ人もいなかったのか廃業することになってしまった。残された患者は大変である。通う歯医者は簡単にコロコロと変えられるものではない。人から評判を聞いたり右往左往しながら次に通う歯医者を探すことになってしまった。

  次に通うことになったところが、それから 20年もの間、自分を歯医者から遠ざける原因となった因縁の歯医者なのだが、その話は次の機会に譲ることにしようと思う。

2003 / 05 / 18 (日) ¦ 固定リンク

千里丘見聞録 Chapter IV 千里丘見聞録 Chapter IV

  なんと二週連続で 『見聞録』 ネタである。休日は軽〜い引きこもり状態になる自分にとっては奇跡に近いことだ。Chapter III が 4/29、今回の IV が 5/4 の出来事であるから実に中四日というハイペースになる。このような事は二度とないものと思われるので最初で最後の奇跡になるかもしれない。

  今回の探索は庄屋、東正雀、南千里丘、三島に目標を定めた。前回の探索は途中で挫折したため千里丘上、中、下を残しているが、足のダメージが残っているので坂の多い地域はパスしたのである。また、当日(5/4)は見事なスカッパレで気温も高く、坂道を選択すると倍以上に体力を消耗してしまう危険性が高い。自分の体と相談した結果、平坦な道が多いと思われる地域を選んだのである。

  例によって半分凍らせたアイスコーヒーを持参して出発準備完了となり、家を出ると外は異常に暑い。五日前とはエライ違いなので瞬時にしてやる気を失いかける。それでも周辺情報の質を高めるためには 「行かねば、行かねばならぬ〜」 と、いつもの三波春夫のような台詞を心で叫びながら自転車の熱く焼けたサドルにまたがり、思わず 「ん〜」 と唸ってしまう。

  JR の線路沿いを正雀駅に向かってひた走る。かなり以前に千里丘東三〜五丁目までは探索しているので庄屋一丁目まで一気に進み、線路沿いを制覇してしまおうという魂胆である。途中、自転車の前と後ろに子供を乗せ、あとから少し大きな子供が自転車でついてくるという四人連れの親子とすれ違う。額に汗して頑張る ”おっかさん” に勇気づけられ多少の坂道をものともせずに到着。

  早々に発見した美容室などの営業時間などをメモる。どこまでが庄屋一丁目なのか分からないため、手元の地図や立て看板などで確認しながらウロウロしていると、割と大きな公園がある。そこは鳥山公園なのだが、遊具施設なども備えた比較的きれいな公園だった。その公園の中を通り抜け、木陰に入って一回目の休憩をとることにした。

  アイスコーヒーを飲んでいるとハトがオポオポと近づいて来る。「エサなんか持ってないよ」 と言っても横目でこちらを見ながら首を前後にフリフリして周りを歩いているのである。冷たいコーヒーを喉に流し込んでいると元気も回復していく。改めて公園を見ると遊んでいる子供がとても少ない。三連休の間なのでどこかに遊びに行っている家族が多いのだろうか、それとも暑いのが嫌で家の中いるのだろうか。

  一息ついたところで次の目的地に向うことにした。探索の地域とは異なるが、正雀津屋線という大きな道路を通って安威川まで行き、川沿いを走って三島に出る計画だ。その道路沿いは大学などもあり、若者が車の太いマフラーをブオンブオンいわせ、バイクのエンジンをバリバリいわせながら走っている。その横を買い物カートを押しながらお年寄りがゆっくり歩くという老若男女が混然一体に溶け込んだ地域だった。

  川沿いをひた走り三島まで行こうとしていたのだが、そこは車がメインの道路らしく自転車での通行が危険だったため、やむなく堤防を降りて細い道に入った。ところがそれが間違いの元で入り組んだ細い道と細い川に行く手を阻まれて長い時間を正雀と正雀本町で過ごすことになってしまった。近くにシオノギ製薬の敷地が見えるものの川に阻まれてたどり着くことができない。

  やっとの思いで三島にでられたのは 30分以上も経ってからのことである。すっかり疲れてしまったが、三島、東正雀、南千里丘は登録している店が多いので探索する楽しみも倍増なのだ。焼肉屋、クリーニング店、病院、美容室など次々に発見して営業時間などを調べ周る。途中で 『くちコミ情報』 に登場している珍竜軒を見つけて変に感動してしまった。

  目的の地域の探索も終わり、ニッショーに寄る用事があったので、そのまま裏路地を千里丘東方面に進むと掲示板に書かれていた小さな(とても低い)ガード下を通過した。またまた 「お〜!ここだったのか〜」 などと変に感動してしまった。いろいろな場所を見て周ると、その地域の話題になった時には映像を思い浮かべることができるので、これからはさらに楽しめそうだ。

  今回の探索もかなりの収穫があったので満足しているが、何にせよ暑かった。探索の途中、道路にへたり込んでいる犬に会った。柵に繋がれてはいるものの、道路の真ん中でうつ伏せになったまま動かない。すぐ横まで行って 「どうしたの?」 と声をかけても目だけチラッと動かして見るだけなのである。じっと見ていると 「うるさいなぁ」 とでも言いたげにモソモソと立ち上がり、こちらに尻を向けてしまった。きっと犬も暑くて動きたくなかったのだろう。

  その日は太陽を浴びて光合成したのと、運動で脂肪が燃焼しているのか、いつまでも体の内部が熱く、寝苦しい夜になってしまったのであった。

2003 / 05 / 11 (日) ¦ 固定リンク

千里丘見聞録 Chapter III 千里丘見聞録 Chapter III

  暑くもなく寒くもない季節であるため、4月 29日(火)に前回からそれほど間をおかずに周辺の探検に出かけた。今の季節は自転車でウロウロしていても本当に気持ちが良い。一年中こんな気候であれば良いとも思うが、そうであればきっと労働意欲も失われるに違いない。

  今回の探検に選んだのは新芦屋上、新芦屋下、千里丘上、中、下だ。かなり広範囲になってしまうが、周辺情報で登録してある店や病院の数もそれほど多くはないので、一度に終わらせてしまおうという魂胆である。ささっと終わらせて、なるべく多くの情報を収集し、次の地域に進まなければならない。何せ暑くて外に出る気になどなれない夏がすぐそこまで迫ってきているのだから。

  それでも一応は涼しい午前中に行動を開始することにし、半分凍らせたアイスコーヒーをペットボトルに詰め、準備万端(?)にして家を出た。予想した通り風を切って走っていると涼しくてとても気持ちが良い。作戦としては MBS まで一気に登り、下り坂を利用しながら周りをゆっくり見ようと思っていたのだが、寄る年波に勝てず体力が衰え始めているため、ヤマハの交差点で早くも右折してしまった。

  現在のライフ(旧 西友)までは行ったことがあるのだが、ここからは未知の領域である。周りをキョロキョロしながら進むも特筆すべき店などが見当たらない。周辺情報に地図情報を登録した時はもっと多くの店舗があったはずなのにおかしい。自分がどのあたりを走っているのかも把握しないまま 「先に進めば何かあるに違いない」 と、お気楽モードでペダルを踏みしめる。

  店を発見するどころか戸建住宅が密集する一角に足を踏み入れてしまい、車も通れないような細い道をひた走る。一向に店などが現れないため進路を検討せざるを得ない状況になってしまった。やはり当初の方針通りに山を登り、大き目の道を下った方が良いという結論に達し、細い道を自転車の ”立ち漕ぎ” で爆走・・・したのは最初だけで、だんだん足がプルプルしてきてしまった。

  自転車を降りて徒歩で進むと標高が高いからか、遅咲きの桜の花びらが路面に広がっている。見上げるとすでに葉桜になりかけた木には少しばかりの花が咲いていた。「今年はこの桜で見るのが最後かな〜」 などと思ったりもしたが、今は呑気なことを考えている場合ではないのである。周辺情報を充実させるためにも進まねば、進まねばならぬのである。

  頂上らしき場所に行っても周りには店などがない。どうしたものかと、あたりを見渡すと右手の方に大きなマンション群が見える。「地図で登録したのはあの辺りに違いない」 と、俄然元気が湧いてきて、一気にマンション群を目指した。予想した通りに病院やクリーニング店などが点在しているので営業時間などをメモに書きとめながら、いよいよ本格的に探索らしくなってきた。

  途中、梵保庵(ぼんぽあん)なる洒落た店構えの蕎麦屋さんを発見する。まだ新しそうなのに不思議と風格すら感じられる店である。この店は登録していなかったので外にある看板を見ながらメモっていると、店の人らしき女性が出てきて 「いらっしゃいませ〜」 と言われてしまった。

  店に入る予定はなかったので笑顔で応えながらメモを続けていると店の営業内容が書かれたカードをくれた。店も店の人もとっても感じが良く、昼食が切れ仕舞い、夜も予約のみとなっていることからも、とっても美味しいのかもしれない。時間がある時に一度は行って食してみねばなるまい。と思いつつ次に進むことにしたのである。先は下り坂が続いてとっても楽である。

  ところが、で〜んと現れたのが、西松屋である。どうやら周辺情報の登録地域から外れてしまったようだ。違う道路から登録地域に戻るべきか、今きた道を逆行するべきか。しかし、今きた下り坂を逆行するということは長い長い上り坂である。少し躊躇したものの、意を決して逆行することにした。しかし、それが致命傷になったようで、千里丘上、中、下を探索する前に体力が尽きてしまった。

  今回の探索では 『くちコミ情報』 にも登場しているバンブードールの実物も見ることができたし、マンション群のオアシス的な存在であるマルヤスも見ることができた。病院の診療時間や休診日もいろいろ調べることができたので満足のいく成果を得られたと思っている。暑い季節になる前に、もう少し探索を続けなければと心に誓ったりしているので、Chapter IV を書く日も近いものと思われる。

2003 / 05 / 04 (日) ¦ 固定リンク

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