廃棄処理 二回目

前回の地獄のような廃棄処理から 10日後の 9月10日、母親がまた新たなものを購入して冷蔵が一杯になっているのではないだろうかという一抹の不安を抱きつつ 2度目の帰省。

挨拶もそこそこに冷蔵庫を確認すると、前回 9月1日に食べていた漬物が残ってはいたものの、それ以外に増えたものはチューブの生わさびと牛乳くらいなもので、冷凍庫に至っては空の状態が維持されていた。

とりあえずは言いつけを守って余計なものは買わず、貰い物も食べきれなければ捨てるということを実践しているようだ。

翌日から再び入院する母親に今回は食器棚を片付けることを宣言し、使わないものは別の場所に移動するから不要な食器はどれか示すように言ったところ、普段使いの 10種類くらいを除いてすべて不要だとの答え・・・。

日が明けた午前中に母親を入院させ、午後からは棚の食器の片付け作業だ。

そこそこ大きな食器棚に入れられているグラス、皿の数は尋常ではなく、いったい何人の客を招いてホームパーティを開催するのかと問いただしたくなるほどであり、
「欧米かっ!」
と超懐かしのツッコミの一つも入れたくなる。

棚の仕切りの下から上までぎっしり詰め込まれた食器は、出しても出しても奥から出てくるため何度も腕を上げ下げせねばならず、おまけに昔のものは瀬戸物にしてもガラスにしても分厚くてしっかり作られているのでズッシリと重く、腕が疲れてプルプルしてくるほどだ。

湯のみ茶碗も一度に 50人の来客に耐えられそうな数に及び、茶を入れる急須もそれに匹敵するだけ棚に詰め込まれている。

今は誰も使わなくなったと思われるコカ・コーラ社の景品でもらったコカ・コーラやファンタのロゴ入りグラス、結婚式の引出物で貰ったと思われる夫婦茶碗もどれだけの夫婦が共同生活しているのかと言いたくなるほど何組も出てきた。

それら不要となった食器は前回の片付けで見事に余裕のできた別の棚に移動し、母親が普段の食事で使うのに必要なものだけ残す。

また、来客用の湯飲み茶碗も急須と揃いのものを 5個程度、それを二組だけ残してすべて片付け、コーヒーカップも 2-3組を残して他はすべて移動した。

これで懸案となっていた食器棚も片付き、ひと安心していると 『お買い物日記』 担当者が
「実は冷蔵庫の野菜室とかも気になってて・・・」
と言い出した。

確かに前回は通常の冷蔵部分と冷凍庫を整理したが、その下段と最下部の野菜室は手付かずのままにしていたのである。

中を確かめると賞味期限切れのものはあったが前回ほどではなく、捨てるものは少ないのは良いのだが、何らかの液や汁がこぼれて固まってしまっているではないか。

白内障で目の前に霧がかかったように見えていた母親は細かい部分まで見えず、冷蔵庫内がどうなっているのか分かっていなかったものと思われる。

このままにしておく訳にもいかないので冷蔵庫の引き出しを外して綺麗にしたところで力尽き、本日の作業はここまでとした。

翌日はこれも前回から気になっていた洗面所の一角を占める部分だ。

二階へと上がる階段の裏側を利用して物を置けるようにしてあるのだが、そこは母親自身も何を置いてあるのか把握できていないという。

『お買い物日記』 担当者がゴソゴソと置いてあるものを引っ張りだしてみると、
「クリーニング屋かっ!」
とツッコミたくなるほどの洗剤が姿を現す。

箱や缶の中からは
「コンビニかっ!」
とツッコミたくなるほどのレジ袋や包装紙も出てきた。

それらを要不要に分け、不要だと思われるものはゴミ袋に入れて廃棄処理。

ある程度早い時間に作業を終え、一息ついていると 『お買い物日記』 担当者が上を見上げ、
「あの棚には何が入っているの?」
と聞く。

キッチンの天井近くに作られ、扉が閉じられたままの棚には何が入っているのか、恐る恐る開けてみると
「厨房かっ!」
とツッコミたくなるほど大量の食器洗い用のスポンジが出てきた。

その他にも前回も多く出てきたポリ袋やらラップ、アルミホイルなども同じような数だけ出てくる。

おまけに謎の袋が何個もあったので開けてみると
「料亭かっ!」
とツッコミたくなるほどの出汁昆布が大量に見つかった。

その他にも塩や砂糖、ザラメや小麦粉、片栗粉にパン粉と、いつから保存されているのか分からないものも次から次へと発掘される。

それらを前回と同様に中身とパッケージを分けて分類し、すべてゴミ袋に入れていく。

それでも今回は生ゴミが小さめの袋で 4つ、燃えるゴミや燃えないゴミを合わせても通常のゴミ収集に出せる量だったので業者を呼ぶ必要はなかった。

ちなみに前回のゴミの処理費用は消費税込みで4,760円。

一万や二万の金が軽く飛んで行くと覚悟していたので驚いたが、しっかりと分別してあったので安く済むと業者が言っていたらしい。

ひどく疲れた分別作業ではあったが、それを聞いて報われた気がした。

前回ほどではなかったが、今回の作業もかなり疲れる作業ではあったものの、これも滅多にすることのない親孝行だと思えば自分自身に納得がゆく。

棚も冷蔵庫も整理されて使いやすくなったのだから、母親には生活するのが不自由になるまで一人で頑張っていただきたいものである。