真性雑感 第五版

真性雑感 ~目次~

■ プロ野球ペナントレース

セ・リーグで応援している阪神タイガースはジャイアンツと首位争いをしているので実に楽しく、以前の雑感に書いた巨人はスタートダッシュの効果は持続しているものの、じわじわと追い上げられ、日替わりで阪神と首位争いをするなど夢にも思わなかったことだろう。

3位以下を 8.5ゲーム差で引き離している(06/15現在)2強状態なので他球団のファンは面白くないだろうが、関西はきっと盛り上がっているものと予想され、シーズン開幕前の 3/27時点で優勝マジック 144を点灯させた尼崎中央商店街は大盛り上がりになっていることだろう。

北海道に帰ってきてからというもの、すっかり阪神タイガースの情報量が減ってしまい、久しぶりに試合を見ると顔を見ただけでは誰なのか分からない選手も多くなってきた。

逆に情報量が半端ではなく、これでもかというくらい溢れているため、とっても詳しくなってパ・リーグで応援する球団となった日本ハムはダントツの最下位だ。

上にはオリックスの姿が見えるものの、ゲーム差は 3と大きく、神風でも吹かない限りクライマックス・シリーズに進むことすら危ぶまれる。

あるテレビ番組で、応援している球団が弱い年でもプロ野球を楽しむ方法を阪神ファンに教わるという企画をやっていた。

すっかり常勝集団となった阪神タイガースのファンにそんなことを聞くのも失礼というものだが、以前まではファンですら自嘲気味にダメ虎だの何だのと言いつつも、どんなに負けが込もうが連敗しようが熱狂的に応援し続けていた、そんな姿勢に学ぼうと企画されたものだと思われる。

たぶん、それほど危機感が強いのだろう。

4/20の雑感に書いたように、道産子は選手を野次ったり怒鳴ったりすることは稀だが飽きやすいという欠点があり、ペナントレースや試合、球団への興味が薄れてくると何も言わずに去っていく危険性が高い。

そんな北海道民を日本ハムファイターズのファンに留めておくためにも必要な企画で、日ハム離れ、プロ野球離れが進むとテレビ局も高視聴率番組を失いかねず、ひいてはテレビ広告費の減少につながってしまうのでつなぎ止めに必死なのだろう。

交流戦の場合、阪神 vs. 日ハムというカードが実現してしまい、そんな時はどちらを応援したら良いものか困ってしまうが、セ、パ両リーグに好きな球団があるというのはなかなか良いもので、どちらかが低迷していても一方の調子が良ければシーズンを楽しむことができる。

今季は日本シリーズで阪神 vs. 日ハムは実現しないだろうが、いつかその日が来るのを楽しみにプロ野球を楽しもうと思う。

■ アベノリスク

その経済効果がすっかり薄れてアベノミクスはアベノリスクになりつつある的な論調が増え、株価下落と円高基調を憂うマスコミばかりだが、株価の下落は日本株が安いうちに買い越していた海外の投資家が高値で売り抜けたのが要因だと思うし、外国人投資家が日本株を売って資金を比較的安全な資産である円買いに回すのだから円安も当然だろう。

安倍政権が発足してまだ半年である。

もう半年と言えなくもないが、この半年間で示したリーダーシップ、行動力は民主党など足元にも及ばないほど力強く迅速であり、過去の自民党政権にも類を見ない。

他国のリーダーがやっているような、経済界の要人を引き連れての外交、製品や技術を紹介し、それらを売り込むトップセールスなど今まで見たことがなく、とても歯がゆい思いをしていたのだが、安倍首相は精力的に訪問団を構成して外交に努めている。

本当にできるのかは別問題として、聖域なき構造改革、規制改革も次々に実行しようとしており、この規制緩和ではなく規制改革という呼称には今までにない意気込み、信念が感じられ、できるところまでやってみなはれというサントリー的精神で見守りたくなろうというものだ。

それらの内容が盛り込まれた政策、いわゆるアベノミクスは株主のご機嫌取りでやっている訳ではない。

即効性があれば文句はないのだろうが、そんなに良く効くカンフル剤、劇薬など存在するはずもなく、基礎体力を回復させた上で手術するなり治療するのが王道であり、それ以外の近道など存在しないのではないだろうか。

したがって、本当にアベノミクスの効果が出始めるのに最低でも数カ月単位、年単位の時間がかかるだろう。

前回の衆議院選挙で自民党を選んだのが正しかったのかは、数年後にならなければ答えが出ないだろうし、短期に利益を得ようとする投資家と呼べないようなトレーダーの行動で上下する株価や為替が、アベノミクスの成否を決定づけるものでは決してないのだけは確かだと思う。