オプトインは何もしなければ断る設定で、選ぶ場合は意思表示する必要がある。
オプトアウトは何もしなければ選ぶ設定で、断る時に意思表示する必要がある。
前者であるオプトインのビジネスといえば新聞配達が典型か。
契約期間が終了しそうになると勧誘がやってきて洗剤だの何だので気を引きつつ、さらに一年の契約を得ようと必死にならなければならない。
後者のオプトアウトはライフラインである電気、水道、ガス料金、固定電話に携帯電話、プロバイダなど多岐にわたる。
断らない限りは、たとえ使わなくても延々と基本料金を徴収される。
そして 『ひかりTV』 のお試しもそうだ。
実は今、NTTの勧めで機器を借り、2カ月間の試用をしているところである。
お試し期間の 2カ月を過ぎる前に断らなければ自動的に本契約となってしまう。
接続したのが 12/01なので契約を断る場合は来年 1月末日までに、その旨の連絡をNTTの担当者にしなければならない。
月額 4千円弱の料金で大量のテレビチャンネルを視聴でき、いつでも観られる映画や過去に放映されたドラマなども豊富であり、なかなか便利なので今のところは続けるべきか止めるべきか悩んでいるところである。
このように金額が決して安いとは言えない場合は悩んだりもするが、これが月額数百円程度のサービスであれば迷わず契約し、たとえ使わなかったとしても契約を解除するのが面倒でダラダラと料金を払い続けるに違いない。
例えるなら固定電話のキャッチホンなどがそうで、月額 300円程度ではあるものの、実際には通話中に他の要件の電話がくる確率など極めて低く、年に何度か、いや、数年に一度もあるかないかであるにも関わらず、そして話し中だったからと言って大きな支障などあるはずないのに一度サービスを申し込んでしまうと解約するのも面倒だったり、申し込んでいることすら忘れて放置される結果となる。
少額であれ、サービスを提供している側からするとチリもつもればマウンテン状態であり、あきらかにオプトアウトのモデルのほうがビジネスとして成功しやすいものと思われる。
携帯ビジネスも栄枯盛衰が激しいが、モバゲータウンにしてもグリーにしても、サイト内で何かを購入する意思表示がない限り収益にはならない。
そして、どちらも壁にぶち当たって業績が伸びずにいる。
ここは数百円の料金でも月額固定で徴収できるシステムを構築すべきだろう。
月に数百円であればユーザーの負担も軽く、あまり利用しなくても契約解除するのが面倒で放置される可能性が高い。
そういうユーザーが多ければ多いほど経営は安定する。
500万人も会員がいるのだから、毎月100円を徴収するだけで安定的に月額 5億円を得ることができる計算だ。
今更ビジネスモデルを再構築するのは難しいのかも知れないが、何か対策を講じなければ株価は下がり続けるものと思われる。
何かオプトアウト型のビジネスでも始めてひと儲けできればと思わないでもないが、残念ながら自分にはそのような商才はなく、どうやら他社のビジネスに対してブツブツと文句を言っているのが関の山なようである。