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真性雑感 第十版真性雑感 第十版

真性雑感 ~目次~

■ 台風

いつもの通り、北海道には大きな影響を与えないまま台風は過ぎ去った。

北海道の場合は台風の直撃を受ける可能性は極めて低いが、大阪に住んでいた頃は台風が接近すると普段は使っていないシャッター式の雨戸を閉めたりしたものだ。

そして、いつになったら再接近するのか気になってニュース番組ばかり見たり、各地で発生している被害状況を気にしたりしていた。

その時の感覚が残っているのか、滅多に上陸しない北海道に住んでいる今も台風情報が気になってニュース番組に目が釘付けになったりする。

若いころは社会情勢にも日々の事件や事故にも興味がなく、新聞を読まないどころかニュース番組すら見ることはなかった。

そもそも昼間はパチンコ、夜はマージャン、夜中になると車で走り回るのに忙しく、新聞を読んだりニュースを見る時間がなかったのも事実だ。

したがって、滅多に来ない台風が原型をとどめたまま北海道に上陸するかも知れないなどという情報を得られるはずもなく、突然の豪雨と暴風に驚くなどということも珍しくなかった。

夜から翌朝までゲームセンターやらボウリング場やらを併設しているレジャービル内で過ごし、帰宅途中に町の街路樹や公園の木々が根こそぎ倒れているのを見て何が起こったのか理解できず、悪友とこの世の終わり、世紀末が訪れたのではないかと本気で心配したこともある。

よもや台風が接近しているなどと思わず車で遠出をし、海岸線沿いの道を走っていると海の波が道路にまで打ち寄せて引き波に車ごと持って行かれそうになって慌てたり、土砂崩れで道路が寸断されていて引き返さざるを得なくなったりと、世の中では当たり前の情報を知らぬがために無謀な行動をしていたものだ。

先日も台風関連のニュース番組を見ていて、帰宅困難になっている若者や、せっかくのお洒落着なのにずぶ濡れになっている若い女性が映っているのを見ながら、
「どうして台風が来てるの分かってて出かけるんだか」
などと文句を言っていたが、彼ら、彼女らも若い頃の自分と同じで時事関係には興味がなく、台風が接近していることすら知らなかったのかもしれない。

■ 脱法ハーブと集団的自衛権

ここのところ脱法ハーブを吸って車を運転し、大きな事故を引き起こすという案件が続いている。

どのニュース番組、コメンテーターの話しを聞いても法で取り締まるのは難しい、禁止薬物の種類を増やしても対象外の合成麻薬がすぐに作られるので追いつかないという意見ばかりだ。

政府自民党と公明党はろくに国民の意見を聞かぬまま、集団的自衛権行使を容認する憲法解釈変更の閣議決定をしてしまった。

なぜ脱法ハーブと集団的自衛権を同じテーブルに乗せたかというと、一方は画一的に法の定義に当てはめられて運用されているのに対し、一方はとても曖昧で幅が広すぎるからだ。

集団的自衛権を容認するためであれば、たとえ憲法で定められていることであっても解釈を変更することができるというのは実に曖昧で、文章のニュアンスを様々に解釈すればどのようにでも受け取れてしまうことになる。

だとすれば、脱法ハーブに関わる薬事法だったり禁止薬物に関しても成分や化学式、薬名など関係なく、気分が落ち込んだり高揚したりする可能性のある薬物、幻覚及び幻聴を引き起こす可能性のある薬物、依存性の高い薬物はすべて医師免許、あるいは薬剤師資格を持たないものが処方、販売することを禁ずるというように、曖昧な表現にして拡大解釈できるようにしておけば良いだろう。

それで医療行為などに問題が出るようであれば、それはそのときに修正すれば良い話であるし、万が一にも医者や薬剤師が法に抵触してしまうことがあっても起訴しなければ良いだけのことではないか。

とにかく憲法、法律というものが解釈を変えて運用することが可能であることが集団的自衛権関連で明確になったのだから、もっと現実に則したところで知恵を使って頂きたいものである。

■ STAP細胞

ついに小保方ユニットリーダーが自ら STAP細胞の存在を証明する作業に入った。

以前から何度も書いているように、STAP細胞が存在するか否かだけが重要だ。

もし小保方氏が作製に成功すれば、その細かな過程、レシピを完璧に資料化し、関連特許などの海外流出を避けつつ世界に発表すれば良い。

一連の騒ぎから三カ月が経過した。

この段階になってやっと小保方氏の手による検証が実現したのはどういうことか。

マスコミや世間が自らの手で証明せよと訴えなければ、今回の措置はなされなかったものと思われ、理研がそこまでかたくなな態度を示すのはどういう訳なのだろう。

この件を雑感で書き始めた頃と考えは変わっていない。

ありもしないSTAP細胞を作れると世界中に発表して小保方氏に何の得があるのか。

一瞬だけ名声を得てマスコミに騒がれ、世間の注目をあびることはできたとしても、論文が嘘であることは世界の科学者が検証すれば容易に分かってしまうだろう。

果たしてそんな馬鹿げた嘘をつく必要があるのだろうか。

世の中にそんなアホはいないと信じたいので、数カ月ののち、
「STAP細胞はありましたぁ」
と記者会見する小保方氏の姿を見ることができると信じたい。

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