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北方見聞録 2013北方見聞録 2013

遅い遅い夏休み。

もう夏などと呼べぬほど日も短くなり、涼しくなった夏期休暇。

仕事の都合で予定変更し、少し涼しくなってからと思ってはいたものの、こんなに涼しくなるとは思っていなかったので着るもののチョイスが難しく、思わず札幌で秋物を購入してしまった。

しかし、この時期は気候の変動が激しく、翌日は真夏日を記録した地方もあったほどの陽気となり、せっかく購入した服を旅行中に着ることはなかったが。

予定通りのプチ旅行であれば、午前中は 『お買い物日記』 担当者の通院、午後から別行動にして夜に合流というパターンなのだが、8月に通院は終わっているので午前から夜までの時間は自由に使える。

だとすれば朝一番の高速バスに乗って札幌まで来なくても、家でのんびり海外ドラマなどを見て午後からぼちぼち移動すれば良かったと気づいたのはもう日が沈みかけたころだ。

前述したように服を買ったり昼ごはんを食べたりブラブラしているうちにチェックイン可能な時間になったのでホテルで一休みし、例によって例のごとく毎度おなじみの居酒屋に繰り出した。

平日の夜、それも開店したばかりの店には客がおらず、貸切状態で飲み食いしていると、しばらくして近所の会社の 6人グループが来店した。

聞くとはなしに聞こえてくる話しの内容にとても強い違和感を覚える。

久々に聞くとビジネスパーソン、平たく言えばサラリーマンの会話は実に気持ちの悪いもので、自分も勤め人の頃は同じような話しをしていたのかと疑問になるほどだ。

面白くもない上司の話し、同僚の話しに愛想笑いし、取り繕い感満載の席で虚無な時間だけが流れていく。

自分が勤め人だった頃は、こんなにひどい酒の席ではなかったはずだ。

過去の雑感に何度か書いたと思うが、酒の席で仕事の話しはしない。

酒の力を借りなければ言えない話しなどないし、酔った席で正確に話しを伝えられるはずもなく、その内容を正確に聞くやつもおらず、しまいには酔って何も覚えていないことだってあり得る。

おまけに楽しい酒であれば支払いが割り勘でも構わないが、上司や先輩の説教じみた話しを聞かされて金まで取られるのであっては部下や後輩が不憫すぎるので、仕事の話しをしたければ上司や先輩が全額を支払うべきであるというのが信条だ。

で、その 6人組だが、社長夫妻と社員 4人という構成で、その夫妻のする話しに大きくうなずいたり爆笑したりしている。

聞こえてくるのは、さほどためになるとも思えない内容や、面白くも何ともない会話であって、自分であればその酒席が一刻も早くおひらきになることを願っていることだろう。

さして勉強にもならないことに大きくうなずき、つまらない話しにも大爆笑できたなら、勤め人時代にもっと出世できたかもしれないが。

北方見聞録と銘打ちながら、今回のプチ旅行で深く記憶に残ったのはその程度のことであって、翌日からの帰省では、ただひたすらに飲んで食べていた記憶しかない。

ということは、親子喧嘩するでもなく平和な時間が過ぎたのだろう。

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