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テレビが難しいテレビが難しい

色々な意味でテレビが難しい。

■ 国際競争で勝ち残るのが難しい。

テレビは家電の中心にあり、決して負けてはいけない分野だが日本メーカーは韓国勢にやられっ放しで海外シェアを落とし続けている。

将来的にはエアコンから洗濯機、冷蔵庫までネットワークで結ばれ、消費電力や細かな設定などをコントロールすることになるが、それの中心にはテレビがあり、核となる技術が詰め込まれることになるはずだ。

技術力、品質で世界を席巻してきた日本だが、デジタル化とともに技術の差がつきにくく、機械化によって品質も一定になってしまい、デザインと価格だけが重要視されるようになった今では将来的にテレビを開発、販売し続けることは難しいかも知れない。

そして家庭の中核となるテレビは他国の技術が優先し、その周りの家電もネットワークの接続性、操作性などから同国のものが選ばれ、利益を享受できるのはごく限られた国やメーカーになってしまうだろう。

■ 高視聴率を獲得するのが難しい。

テレビ業界の自業自得な面も大きいが、今では余程のイベントでもない限り 20%とか 30%の視聴率を獲得することができなくなってしまった。

趣味が多様化し、衛星放送などを含めてチャンネル数が膨大になった今、視聴されるチャンネルも分散するのは当然のことではあるが、根本的には以前からある地上波放送の内容がつまらなくなり、質の低下に歯止めがかからないのが大きな要因だと思われる。

同様のことは以前の雑感にも書いたので多くは語らないが、このままでは衰退の一途をたどるしか残された道はないように思う。

■ テレビを見るのが難しい。

上述したが、やれデータ放送だ、BSだ CSだと見られるチャンネル数は膨大になり、テレビの機能で表示可能な番組表に頼らなければ見たい番組を見つけることすらできない。

おまけにネットワーク接続すれば回線経由で様々な情報を得られたりビデオ・オン・デマンドで好きな時間に好きな映画やドラマを見ることもできるが、それなりに複雑な操作を強いられる。

それにともない、リモコンのボタンは増える一方であり、携帯電話やパソコンのキーボードのように、手元を見ずに操作するブラインドタッチができるようにならなければ快適なテレビライフを送れない時代が来るかも知れず、そうなれば脱落者も増えると予想される。

事実、我が母はデジタルテレビのリモコンを使いこなせず、電気屋さんを呼んで設定してもらい、昔のテレビに付属していたリモコンを使っている。

電源の ON/OFFと地上波のチャンネル切り替えしかできず、デジタル放送の恩恵を受けいないデジタルデバイド、情報格差社会の底辺に存在したりしているのだ。

■ テレビを見る時間をつくるのが難しい。

今の時代、インターネットに携帯電話、テレビゲームに山登り、釣りに女子会と、特に女性は時間がない。

そんな楽しい時間を割いてまで見たい番組を製作するのは容易ではないだろうが、それに勝てなければテレビの時代は終焉を迎えることだろう。

■ テレビと付き合うのが難しい。

何だか視聴者に向けた番組というより、演者たちが一方的に楽しんでしまっている内容が多いように思う。

島田紳助氏は典型で、『クイズ!ヘキサゴンII』 とか 『行列のできる法律相談所』 など高視聴率番組を多く持ってはいるが、どうも仲良しクラブ的要素が強くて見る気になれない。

紳助ファミリーの世界観や思想にこちらから歩み寄り、わざわざ仲間に入れてもらわなければいけないような雰囲気だ。

他のバラエティー番組、お笑い番組も内輪ウケ的内容が多く、そのバックグラウンドまで理解していなければ笑えないことも多々ある。

また、あまりにも突き抜けた感性やセンスで笑いをとろうとされると、こちらがお笑い芸人の感性に合わせたり内容を理解しなければならない。

視聴者が合わせるのではなく、テレビ側がこちらに合わせるのが本筋ではないだろうか。


・・・。


いろいろと文句ばかり書いてきたが、ハード的にもソフト的にもテレビには難しい問題が山積しており、地球温暖化とは逆にテレビ業界には冬の時代が待ち受けているような気がしてならない。

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