去年の今ごろは隣家の換気口に住みついたスズメの夫婦に夢中だったが、子供たちが巣立ってからもしばらく暮らしていた夫婦は冬を前に姿を消してしまい、それ以来は姿を見せることがなくなってしまったので少し寂しい思いをしているものの、自然が豊かなこの町に暮らしているとあちらこちらでペアのスズメを見ることができるし、散歩コースにある公園にはいくつもの巣があるので随分と楽しませてもらったりもしている。
数羽の群れをなしているのは子供たちだと思うが、まだオスもメスもなく団体行動で空を飛んだり木に止まったり、芝生の上をチョコマカと動き回ってエサを食べている。
やがてその群れは数を減らし、一羽のメスを数羽のオスが取り合ったりするようになり、最終的に一組のペアができあがる。
かなり以前の独り言でスズメは一夫一妻制であるとネットで調べた結果を書いているが、二羽のスズメが寄り添い、本当にピッタリとくっついているのを見ると思わず頬がゆるんでしまい、とっても幸せな気分になれる。
スズメのほっぺたに黒くて丸い模様があるのも可愛いし、首には白いラインがあってマフラーを巻いているように見えるのもまた可愛らしく、その小さくて丸々した体つきと相まって可愛さ倍増であり、色は地味だがインコやカナリヤより可愛いかもしれない。
田舎のスズメは基本的に警戒心がないのか人が近づいてもあまり逃げず、2メートルや 1メートルの距離など当たり前で、中には数十センチの至近距離まで近づいても逃げない場合があり、とくに枯れ草や土の上だと保護色っぽくなっているのでいることに気付かず、踏み潰してしまうのではないかとドキドキすることも多い。
公園には毎年ツバメもやってくるが、これがまた人を警戒していないのか、何羽ものツバメが目の前やすぐ横をヒュンヒュンと飛び回り、びっくりする人間をからかっているかのようだ。
一カ月くらい前のことになるが、散歩していて公園の中央にある池のそばに行くと、黒い物体がいく筋もの弧を描いて池の上を旋回しているのが見えたので、さらに近づいて見てみたら、それは何羽ものツバメがエサを獲る練習をしているところだった。
上空から池に向かって急降下し、水面スレスレで旋回して再び上昇するのだが、その際に口ばしか足で虫を捕獲しようとしているらしく、水面には綺麗な波紋が広がる。
みんな上手に練習にはげむ中、そのうちの一羽がどうにもこうにもヘタクソで、水面ギリギリで旋回することができずに 「ジャブブ」 と水没しそうになっている。
何度も何度も練習するが、そのたびに 「ドブン」 とか 「ズブブ」 などと鈍い音を出し、危なく池に沈みそうになっては慌てて羽ばたき、やっとの思いで上空にいる仲間と合流したりしていた。
最初は 『お買い物日記』 担当者と笑って見ていたのだが、だんだん心配になり、あのツバメはちゃんとエサを獲れるようになっただろうかと今でも思い出して話したりしているところだ。
管理人の独り言で最近は話題を独占しているカモの親子に関しては、そのうちにまとめて雑感のネタにしようと思うので多くは語らないが、とくにかく、ただひたすらに、とっても、もの凄く可愛いらしく、なんとも表現が難しいくらいだ。
野生の生き物はすぐに育ってしまうので、子ガモと親ガモと見分けがつかなくなるも数日のことだと思われるが、それまでは暖かく見守っていこうと思っている。
公園にはその他にもヒバリやウグイス、クマゲラにアオジ、海鳥のカモメ、いまだに名前の分からない鳥など相当な種類と数がおり、いつも綺麗な声で歌のように鳴いてくれるのだが、不思議なことにそこにハトの姿がない。
ハトは平和のシンボルなれど、いっぱいいると鬱陶しいし、糞害もあるので良かったり悪かったりするものではあるが、木立の中でごくまれに野鳩特有の 「ほ~ほ、っほっほ~」 という声がする程度であり、群れをなして空を飛んだりオポオポと首を振って歩いている姿を見たことがない。
公園は鳥の楽園と化しており、たまにカラスが乱入して気が滅入ることもあるにせよ、いつでも鳥たちの可愛らしい姿を見て綺麗な鳴き声を聞くことができるので、ハトなど放つ必要がないだけなのかも知れない。